【ROOTS】きっかけは純粋な好奇心でした
【ROOTS】は、当社で働いている社員の方を紹介するコーナーです。
ケアリッツには毎月大勢の方が入社されています。どのような方がどのように活躍しているのか、インタビュー形式で紹介します。これから介護職へ転職を考えている方や、経験は無いものの介護に興味がある方々は、是非参考にしてください!
今回紹介するのは 武蔵浦和事業所 小川 忠直(オガワ タダナオ)さん
2022年8月に正社員入社。施設勤務と訪問介護を合わせて、20年以上のキャリアをお持ちの小川さん。福祉に興味を持つようになったきっかけや現在の心境、今後の展望等について伺ってきました。
ターニングポイント
-なぜ介護に興味を持つようになったのですか?-
父方の祖父母は亡くなっていましたし、母方の祖父母は沖縄に住んでいて気軽には会いには行けない距離なので、隣近所も含めて身近なところで介護を感じるような環境ではないままずっと過ごしてきたんですが、高校生の頃に何の気なしに見ていたテレビ番組でたまたま、「介護施設で働く職員さんの一日」みたいな特集が組まれていて、「あれ、この仕事面白そうだぞ」って感じたのが介護に対して興味を持つようになったきっかけでした。それこそ下の世話から食事介助まで、結構しっかりと一日の流れを映していましたけど、大変な仕事にもかかわらず職員さんが笑顔で働いている姿を見て、引き込まれていった感じでしょうか。それに当時は特に将来何になりたいって描いていたこともなかったので、高校卒業後は、そのまま福祉の専門学校に進むことにしました。
専門職としてのこれまで
-実際に介護の世界に飛び込んでみてどうでしたか?-
最初の就職先は特養(特別養護老人ホーム)でしたが、専門学校で過ごした2年間で、3回ほど施設実習を経験していたこともあり、夜勤も含めて、業務内容に大きくギャップを感じるようなことは特にありませんでした。実習中は、「お通じってこんな出方することもあるの!?」とか、認知症の方のろう便にてこずらされたりとか、夜勤中に鳴り続けるナースコールでまともに仮眠もとれないまま朝まで働いたりとか、沢山の「大変」に遭遇しましたけど、その度に、「なるほど、こういうことにも慣れておかなければいけないんだな」という感じで受け止めることが出来ていたので、学生のうちにある程度専門職としての覚悟が出来上がっていたんだと思います。それでも、疲労はしっかりと蓄積されていたようで、ある日椎間板ヘルニアになってしまって休職を余儀なくされました。もともと腰が強い方ではなかったところへ、夜勤中に2時間ずつかけて入居者の方全員の排泄介助を3セット行うんですが、その時の前傾姿勢が災いして、入院ということになってしまったんです。1ヶ月ほどの療養期間を経て、自分としては復職することを望んでいたんですが、法人側から、「この先万が一のことがあっても責任を取り切れない」ということで、退職を勧められました。法人側の想いもわかりましたし、自分の体ももちろん大切にしたかったので、「わかりました。辞めます」ということで、入社から半年ほどで去ることになりました。退職後、専門学校時代に良くしていただいた先生に一連の経緯を話に行ったところ、知り合いの会社を紹介してもらえることになり、それが前職の訪問介護の会社でした。浅草に事業所を構えている個人経営の所で、通勤には1時間半くらいかかっていましたが、特養とは違って夜勤がないので、身体を壊さずに20年ほど勤め上げることが出来ました。ただ、決して良い環境とは言えなくて、例えば管理者(社長)と、ご利用者関係で急なやり取りをしたくてもランチ中は絶対に電話に出てくれなかったり、スタッフさん同士で派閥ができていて、その間で板挟みになるなんてこともよくありました。訪問介護そのものは肌に合っていましたが、40歳を間近にして、「果たしてこのままこの会社で終わって良いのか?」という疑問が浮上してきて、地元で転職することに決めたんです。
ケアリッツへの転職
-ケアリッツに転職してみていかがですか-
前職では20年間ずっと自分が最年少職員だったんですが、今は下手したら自分が一番上なんじゃないかと思うくらい若い方々ばかりなのに驚きました。しかも皆しっかりしていて、良い人ばかりなんです。もうみんな大好きですね。こんなに素晴らしい環境に巡り合えるなんて本当にありがたい限りで、転職して良かったなって心から思えています。管理者は20代ですが、昼時にパンかじりながらデスクで作業したり電話したりしている姿を見ると、その意識の高さにグッときますね。忙しい中でも自分たちの話にしっかりと耳を傾けてくれて、困りごとがあったりすると直ぐに改善に向けて動いてくれるので、すごく安心感があります。あとは通勤が本当に楽になりました。今までは冬だと外がまだ暗いうちに家を出ないと間に合わなかったので、子供の送り迎えとかの一切を奥さんに任せきりでしたが、今は子供の送り出しをしてからでも十分間に合うので、父親らしく、夫らしく、家族のこともより大切に出来るようになりました。お陰様で、すっかり骨を埋めるつもりで働かせてもらっています。
これから
-今後の目標を聞かせてください-
今はサ責(サービス提供責任者)として働かせてもらっていますが、このポジションでさらに研鑽を積んでいくことが当面の目標ですね。介護現場での業務については、前職で出会った自分史上最高に大変だったご利用者(極度の潔癖症の方のお宅に3年間毎日通いました)のお陰で、「あの方に比べれば何でもない」と思えることもあって、どんな案件でもこなせる自信がありますが、サ責として、それこそ管理者不在でも事業所が回せるくらいの高見は目指していきたいと思っています。自分宛てに直接新規の相談なんかがくるとすごくやりがいを感じるので、ご利用者だけでなく、担当のケアマネ(介護支援専門員)さんからももっともっと信頼されるように頑張っていきたいと思います。
純粋な好奇心から踏み出した世界で、目にするすべてと丁寧に対峙しながら専門職としての覚悟を固めてこられた小川さんが発する言葉は、どれも熱量と優しさにあふれていて、ついつい長話になってしまいました。スタッフさんも、ご利用者も、ケアマネさんも、小川さんの意識の高さにきっと引き込まれていることでしょう。貴重なお話、本当にありがとうございました!