AIによるケアプラン作成、ついに実用化!ケアマネの今後は??
以前からご紹介していましたが、ケアプランをAIで作成する、という取り組みが行われています。
AIによるケアプラン作成の実証実験開始(ケアリッツマガジン)
こちらの件、その後どうなったのかなー、と思ってはいたのですが、なんと今月から、一般公開されサービス提供を開始するというニュースがありました。
ケアプランAI、来月から一般公開を開始へ 社会実装は初 シーディーアイ(Joint介護)
ケアマネジャーを対象とした操作体験会も10月下旬から開催していくとのこと。
どういう仕組みで、どのようなことができるのか、非常に気になります!
ケアマネの今後は?
今回のニュースについて、どのように思われるでしょうか。
ケアマネの仕事が奪われる?ケアマネがもう必要なくなる?
しかし、決してそういうわけではありません。このシステムで何ができるのかを見てみましょう。
このAIは、「MAIA」と名付けられており、自立支援の視点がファーストプライオリティのAIだそうです。
ユーザーがログインし、利用者の状態を入力すると、望ましいサービスのメニュー、頻度、組み合わせを最大で3パターン提案してくれます。
ケアマネはこれを元に、利用者の希望や家族のニーズ、生活環境や経済状況などを加味して最終的なプラン作成を行っていく、とのこと。また、「そのプランを採用すると1年後に利用者の身体機能がどう変わっているか」という将来予測をレーダーチャートで示す機能もある、ということです。
これを見ても分かる通り、あくまでAIは、ベースとなる提案を出してくれるだけ。
それを参考にしながら、最終的にはケアマネがこれまでのようにケアプランを作るわけです。
開発会社であるCDI社の岡本社長も、「優秀な秘書や後輩のような存在になると思う」、と話す通り、元々ケアマネの仕事を代替する、という思想ではなく、ケアマネとAIによる「ハイブリッド型ケアマネジメント」の確立、というビジョンを掲げて開発されたものなのです。
このAIによって、
・ケアマネのケアプラン作成に関わる時間が短縮される
・ケアプランの質が明確に上がり、家族の負担が軽減されるとともに、利用者の身体機能も元のプランに比べて向上する
といったことが実現できると予想され、本当にこの通りであれば、ケアマネにとっては脅威ではなく、むしろ大きな助けになってくれるはずです。
気になる点としては、最初の利用者の情報を入力、というところで、どのような情報を入力する必要があるのか、そして本当にケアマネのケアプラン作成時間が減らせるのか(状況によっては、一から結局作り直す羽目になり余計時間がかかってしまう、ということも考えられます)、といったところです。
いずれにせよ、一度実際に見てみたい、触ってみたい!と思いました。