訪問介護ヘルパーの高齢化が悲惨な事態に・・・ その対策とは?

ちょっと前のニュースではあるのですが、やはり訪問介護に携わる会社として、このニュースに触れないわけにはいきません。

介護労働実態調査の結果として、訪問介護ヘルパーに関する衝撃的な数字が明らかになってきました。

介護労働実態調査 報告書

まず、こちらの調査の調査方法ですが、全国労働組合総連合が年末から3か月にわたって行った調査で、介護施設の労働者、及び訪問介護の労働者に対して行ったアンケート調査となっています。

アンケートの対象者数は、介護施設の労働者が3920人、訪問は1897人、大部分が全労連加盟組合を通しての調査ではあるが、一応組合員だけでなく未加入者も含んでおり、一部郵送などでの調査も加えているといいます。

今回は、特に訪問介護に関してフォーカスを当てて取り上げていきたいと思います。

登録ヘルパーが半数以上

まず、1897人の属性ですが、正規労働者が 20.4%、パート労働者が 22.1%、登録ヘルパーが 51.7%、その他5.8%となっています。登録ヘルパーと言われる、ケアに行くと給料が発生する形態の働き方が全体の半分以上を占めています。

ちなみに、実際には、この業界では7割以上が登録ヘルパー、と言われています。おそらくは組合に入ったり関わりのある人が正社員の方が多く、こうした結果になっているのかと思いますが、それでも登録ヘルパーの多さには驚かされます。

20代はなんと1%、50代以上が7割以上!

また、年齢分布ですが、10 代 0.0%、20 代 1.0%、30 代 5.9%、40 代 20.2%、50 代 35.3%、60 代 30.2%、70 代 7.5%となっています。
なんと20代は全体の1%しかおらず、30代以下でみても7%と、異常なほど年齢層が高いことがわかります。

また、平均年齢は前回調査時(2012年)は55.2歳だったものの、今回は 58.7 歳とさらに平均 3.5 歳上昇しており、この高齢化は進行中であることが分かります。

平均賃金は、正規労働者が 22.3 万円、パート労働者が 12.1 万円、登録ヘルパーが 6.5 万円とのこと。

ちなみに登録ヘルパーはケアに行かないと給与が発生しないため、ざっくり平均給与で1500円くらいとすると(ケアリッツでは、1時間の身体介護で2200円、45分の生活援助で1050円となっています)、平均月に45時間弱だけ稼働している、ということになりますね。つまりは社保の対象でもありません。
急なキャンセルや、空き時間も多いため、この収入では専業で生計を立てるのは間違いなく難しいでしょう。

また、1回あたりの訪問時間も登録社員では減った方がほとんど、とのことなので、さらに安定した収入を得ることは厳しくなっています。

訪問介護事業所の業務の実態と、資料からわかること

正社員へのアンケートをさらに見ていくと、登録ヘルパーの年齢が上がり、人手不足が進んできたことにより、訪問に自身が出ることが増えていること、またそれにより、登録ヘルパーへの仕事の割り振りなど、事務作業などができないという意見が上がっているようです。

この資料を読むと良くわかるのが、一般的な訪問介護事業所の業務の進め方です。
進め方としては、数名の正社員、数十名の登録社員が事業所に所属し、正社員がサービスのスケジュールや割り振りを決め、書類作成をして、登録ヘルパーが実際にケアを行う、というものです。

この登録ヘルパーの高齢化、人数不足が起きていて、現状正社員も現場に出るようになり、業務過多となってきている、というのが今現場で起きていることのようです。
結果、若い人は、生計を単独で立てられない登録ヘルパーになりたがらないだけでなく、正社員にもなりたがらない傾向が強くなり、結果として訪問介護自体に一切若い人がいない、という状況が生まれているわけです。

ケアリッツにおける訪問介護の現状は?

さて、訪問介護を特にメインのビジネスとして展開しているケアリッツにおいては、どんな状況になっているのかをご紹介します。

まず、一般的な訪問介護の事業所と比べてケアリッツの運営の仕方は全く違います。

ケアリッツのヘルパーは8割が正社員であり、正社員の業務内容は、事務作業などではなく自身がケアに入ることが基本です。
シフトの作成は、事業所の管理者が行い、自らケアマネジャーに営業活動をしてご紹介いただいた利用者を、各ヘルパーのスケジュールに組み込んでいきます。
正社員の中でも、社内での昇格試験などに合格しPCで書類作成ができる能力があると評価されている人についてはサ責として事務作業も行ってもらってますが、サ責も自らサービスに入ることで、他のヘルパーの指導をしたり、ケア内容を改善したりといったことも行います。

正社員は1日8時間、という勤務時間を使って、6件、7件と訪問をするため、月に45時間弱しか稼働していない一般的な高齢登録ヘルパーと比べても、はるかに高いスキルが身についていくことになります。

また、請求業務などには独自開発したアプリを用いることで、事務にかかる時間を極力減らす工夫もしています。

こうして1人当たりのケアに充てられる時間を増やすことで1人あたりの売上を高め、給与水準を他社に比べて高く設定することが可能となっているのも特徴の一つです。
そして、会社規模を大きく成長させていくことで管理職ポストを増やし、キャリアパスも用意しています。

その結果、ケアリッツの現在のヘルパーの年齢構成は、10 代 1.2%、20 代 21.8%、30 代 25.8%、40 代 25.1%、50 代 19.7%、60 代 4.7%、70 代 1.7%となっています。

いかがでしょうか?ケアリッツの場合、30代までで5割近くを占めており、他社に比べて非常に年齢構成が若いことがお分かりいただけると思います。

このように、キャリアパスがしっかりと用意され、給与水準を高める工夫が出来れば、若いヘルパーを増やすことも可能なのです。

ただし、我々の取り組みは、どの会社でもマネできることではありません。特に正社員の比率を高めることは経営リスクも伴います。我々としては、自身の会社をどんどんと大きく成長させることで、この業界を変えることが出来れば良いな、と考えているのです。

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ケアリッツマガジン運営者 Yuri
普段の業務に加えて、いろいろと記事を書いて情報発信しています。プライベートでは女子力高めなことが好きです。