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【介護コラム】 目と目を合わせて - 第9回- メンタルバランス

【介護コラム】 目と目を合わせて - 第9回- メンタルバランス

お世話になっているヘルパーの皆さんに、一番気を付けてほしいと思っていることは、精神的な疲れを溜め込まないでほしい、ということです。

寝ても覚めても、休みの日でも、仕事のことばかりを考えていると、いつの間にか心が疲れ切ってしまって、体が動かなくなってしまいます。
うまく周りに相談できず、自分だけでどうにかしようとする人ほど、そんな傾向があるような気がします。

だからと言って、「じゃあ今日からオンとオフをしっかり分けるようにしよう」と、急に割り切り上手になれるかというと、そううまくいくものではないことはよく知っています。

だから、せめて僕の前では、「疲れた!」とか「嫌だ!」とか「もう!」なんて言葉を、溜め込まずに吐き出してもらえたらなと思っています。溜息だって大歓迎です。

「声に出したら失礼」という意識が、かえって精神的な疲れに繋がってしまうことって、結構多いような気がします(僕も時々、「ヘルパーさんうるさいなー」って思うことがありますけどね 笑)。
そういう人にとって大事なのは「大丈夫だよ」って言ってくれる人なんじゃないかな?と思います。

僕は習慣的に「大丈夫」「何とかなるさ」「考えていてもしょうがない」「死ななきゃいいか」なんて自分で自分に言い聞かせてきました。そうすると結構気持ちが楽になるんです。
常時人の出入りがある中で、本当に自分の好きなことに使える時間は限られているので、スパッと頭を切り替え、自分だけの時間を満喫するようにしています。

自分で自分に「大丈夫」ってうまく言えない方にとって、僕が「大丈夫係」になれたらなといつも思っています。

コラム原案/安部隼人
障害者の目線から、社内での研修講師をしたり、啓蒙活動のためのレポート作成等を担当しています。
晩酌のお供はカニカマ派です。
Illustrator/エム・コウノ