【ROOTS】「やり切った」という思いがきっかけでした
【ROOTS】は、当社で働いている社員の方を紹介するコーナーです。
ケアリッツには毎月大勢の方が入社されています。どのような方がどのように活躍しているのか、インタビュー形式で紹介します。これから介護職へ転職を考えている方や、経験は無いものの介護に興味がある方々は、是非参考にしてください!
今回紹介するのは 八広事業所 中沢 由佳(ナカザワ ユカ)さん
2022年5月に正社員入社。デイサービス(通所介護)で12年以上に渡り生活相談員として勤務してきたキャリアがあっても、なお踏み出すことが躊躇われていた訪問介護の世界。思い切って飛び込んでみて、今何を思っていらっしゃるのか、今後のことなども含めて、色々とお話を伺ってきました。
ターニングポイント
-なぜ介護に興味を持つようになったのですか?-
実家と祖母の家が近くて、小さい頃からよく出入りしていたんですが、私が中学にあがったころに祖母が体調を崩して入退院を繰り返すようになりました。その時に間近で看護師さんの働く姿を見ていて、「看護師になりたい」という気持ちが膨らんでいったんですが、看護学校への受験が上手くいかなくて、浪人するのもどうかなと思い、医療とはまた違うけれど人を支えることができる仕事ということで、福祉課のある短大に進むことにしました。私の時代は、必要な科目をきちんと履修すれば、卒業と同時に介護福祉士の資格を取得することができたので、そのまま就職しても良かったんですが、接客業にも憧れがあったので、それから2年くらいはファストフード店でアルバイトをして過ごしていました。仕事はすごく充実していて、アルバイトながらもマネジャー職まで就くことができたのですが、そこでふと、「介護の仕事をしてみたい」って思うようになったんです。接客はやり切ったという気持ちがあったのと、今のうちに介護の仕事をしておかないと、年齢を重ねてから再起しても体力的についていけないんじゃないかって思ったのが転機だった気がします。それで施設(特別養護老人ホーム)で短時間のアルバイトから始めてみたんですが、やればやるほど、「もう少し長い時間ご利用者と関わりたいな」って思うようになりました。ただ、施設での勤務となるとどうしても夜勤がつきもので、体力的に自信が持てなかったので、デイサービスに就職することにしました。
専門職としてのこれまで
-実際に介護の世界に飛び込んでみてどうでしたか?-
それまで介護というと祖母のことでしか知らなかったんですが、実際に仕事として介護が必要な方に関わってみると、本当に色々なケースがあって、学校の勉強だけでは想像できないくらい、その幅の広さに圧倒されました。短大時代にお世話になった先生はすごく物言いがはっきりした人で、「この仕事は向いてない人がすると本当にしんどいだけになってしまうから、合っていないと思ったらすぐにやめておいた方がいい」と言われていたんですが、その理由が良く分かった気がしました。それでも、大変なりに常にやりがいを感じることができたので、今まで続けることができました。デイサービスに就職する際、個人的にはフロアスタッフとしてご利用者と一緒にワイワイ働きたかったんですが、面接のときに色々と説明を受けるうちに、気が付いたら生活相談員(候補)として入職することになっていました。といっても、生活相談員業務だけではなく、送迎の添乗も入浴介助もレクリエーションも一通り関わることができたので、大変ながらも楽しく毎日を過ごすうちに、いつの間にか12年以上経っていたって感じです。フロア業務もこなしながら生活相談員の業務もこなすのは、なかなか骨の折れることも多かったんですが、お陰でご利用者との接し方だけではなく、対外的な連絡調整の仕方とか介護保険制度の仕組みとかの理解が深まったので、専門職として本当に良い勉強をさせてもらったと感じています。
デイサービスでの仕事はとても充実していたのですが、十分なキャリアを積めたこともあって、「やり切った」という思いがあり、40歳を前にして新しい環境に移ってみたくなりました。また接客業に戻ることも考えたんですが、ちょうどコロナ禍ということもあって、長く続けられるのは介護かなと。そこで転職サイトに登録をしてみたら担当の方から電話がかかってきて、色々と相談をするうちにケアリッツを紹介されました。デイサービスの送迎の際に、訪問介護の方が送り出しや迎え入れを時間通りにきちんとされているのを見てきて、「私にこれができるのかな」と、これまでずっと、1対1での介護には全く自信が持てず、訪問介護という選択肢がなかったものですから、本当に申し訳ない限りですがケアリッツという会社の存在自体を知らなくて、正直できるかどうか不安もありました。それでもお話しを聞くうちに、「ご自宅での生活のお手伝いをするのも良いかな」という気持ちになったので、このご縁を機にケアリッツでお世話になることに決めました。
ケアリッツへの転職
-ケアリッツに転職してみていかがですか-
デイサービスでも排泄介助はありましたが、トイレでパンツタイプの下着を交換するくらいがせいぜいだったので、改めてベッド上でテープ式のオムツを交換する対応については、「学生の頃に習ったな」くらいブランクがあったので、自信がありませんでした。キャリア自体はベテラン相当だったので、即戦力を期待されていたらどうしようという不安があったんですが、きちんと一人の新任職員として見ていただき、同行を通して手技のレクチャーなどとても丁寧に行ってもらえたので、不安は杞憂に終わりました。年齢を問わず、どのスタッフもみんな一様に優しくて、聞けば必ず答えてもらえるという環境で働くうちに、訪問介護に対しての自信が徐々についてきて、今では履いていく靴下に遊び心を足せるくらいに慣れてきました。ご利用者も結構気が付いてくれて、「可愛いわね」なんて言ってくださるんです。それでも、新しいお宅に伺うときなんかは、今でも毎回緊張はします。言葉遣いとか、立ち振る舞いとか、私はどちらかというとがさつな方なので、失礼のないようにしなくちゃなと。まだまだ入社して2年なので、日々丁寧に取り組んでいきたいと思います。
これから
-今後の目標を聞かせてください-
これまで環境を変えるタイミングでは、「やり切った」という思いがきっかけになってきましたが、訪問介護にはやり切るっていうことはないと感じています。ですので、続けることができる限り訪問介護の仕事を続けて、一人でも多くの方の在宅生活を支えていきたいと思っています。また現在サ責(サービス提供責任者)を任せてもらっていますので、未経験の方が入ってきても安心して働いてもらえるように、より丁寧な指導や分かりやすい伝え方といった技術も磨いていきたいです。教育係のような大袈裟な感じではなく、頼れる同僚として存在できたらいいなって。現場での稼働が難しくなってきたら、折を見てケアマネ(介護支援専門員)も目指してみようと思いますが、当面は周りのスタッフと一緒にワイワイ楽しく働いていきたいと思います。
何事においても、「勉強になる」と受け止め、途中で投げ出すことなくやり切る姿勢で向き合うことができる中沢さん。どんなにキャリアを積んでもとても謙虚で、ご利用者にしてもスタッフにしても一人一人と丁寧に接する姿は、専門職として理想的なお手本になることでしょう。貴重なお話、本当にありがとうございました!