介護職の虐待防止に向けた取り組み

先日、介護系の労働組合である「日本介護クラフトユニオン」が、介護事業者40社と現場での高齢者や障害者への虐待防止に向けて、職場環境改善に取り組む労使協定を結んだ、というニュースがありました。(出典; 産経新聞)

職員のストレスが虐待の大きな要因である、という認識からアンガーマネジメントの方法を学んだり、虐待の窓口を設置したり、というのが具体的な案のようです。また、増員に関する具体的な方策はないものの、人手不足も虐待の一因である、というコメントをユニオンは示しています。

確かに、ストレスが虐待の原因、と言ってしまえばそうかもしれません。
ただ、そのストレスの原因はどこにあるのか・・・

虐待の本当の原因は??

個人的には、福祉業界全体の空気として「利用者様のためなら多少の我慢は必要!」という雰囲気が蔓延しているのが一番の原因なのではないかと思っています。

本当に福祉業界には「良い人」が多いんです。
自分の利益は省みず、人に尽くすことがまったく苦でない、という人たちがたくさんいらっしゃいます。そうした人たちは、利用者から見ても素晴らしく、人としても非常に尊敬できる介護士さんたちで、まさに介護が天職とも言える方々です。

上記のような素晴らしい介護士さんたちは、当然評価も高く出世をし、施設長などになっていくわけですが、そこでは、自身の部下にも同じような精神・行動を求めます。
ただ、業界にはこうした人たちばかりではありません。裾野を広げた結果、生活のために仕方なく、という理由で働く方々も多くいます。

そうなると、そこにミスマッチが生じてくるのです。
自分はただ生活のために働いているのに、利用者様のためになら我慢しろ!と言われ続け、低い待遇で働き続けさせられた結果、どうなるか・・・ そのストレスの矛先が利用者様に向いていくのです。

現場レベルで素晴らしかった方がそのままの目線で経営の立場に回ること、これが虐待を招く一番の原因なのでは?と思うのです。

今回の取り組みも、ストレス発散など小手先の手段に走ることなく、より根本的な原因にアプローチできるものになることを願ってやみません。

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ケアリッツマガジン運営者 Yuri
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