CareTEX2018に行ってきました! – 後編

今回も、前回に続いて今月行われたCareTEXのご紹介です。
前回は、個人的にも興味があったサプリなどを中心にご紹介しましたが、今回はロボットコーナーを中心にご紹介します。
PaPeRo i
NECが出している、高速ゲートウェイに ロボット型のユーザーインターフェースを融合させたユニークな商品がこちらのPaPeRo i でした。
インターネットとつなげることで、様々なコミュニケーションが可能となるロボットで、一般的な店舗での接客などにも利用が可能なほか、介護絡みでも様々な利用シーンが紹介されています。
①見守り機能
こちらは、入り口付近に配置しておいて、人を感知すると声掛けをするシステムだそうです。
直接的な抑止効果はないものの、声をかけることで認知症の入居者が立ち止まったり、戸惑ったりしている間に、写真撮影をして従業員に通知する、という仕組みです。
「どこ行くの??」とか、「ちょっと待って!こっちにおいでよ!」、「そっちは危ないよー」など様々な声がけが可能だそうです。かわいいですね。
②レクなどの学習・クイズ機能
音声の動きやテレビ画面を使って、簡単な脳トレなどができるとのこと。
入居者が楽しんでいるときの自然な顔そ撮影できる、という機能もついていましたが、写真を撮られると意識しながら写るよりも良い写真になりそうで、いいアイデアですね。
HAL
こちらは有名ですので、ご存知の方も多いはず。
腰に装着することで、重いものでも持ちあげることができる、マッスルスーツ型のロボットです。
ただ、やはり気になる点としては、マシン自体が重く、現場での持ち運びが大変であること、また装着に手間がかかったり、サイズが合わないなどの問題が発生しうること、でしょうか。
防水加工がおこなわれたり、進化を続けているマシンでもあるので、今後に期待したいところです。
スマートロボットはるかちゃん
中国の企業が発表していた、こんなロボットもいました。
日本製のいろいろなコミュニケーションロボと違って、顔の部分が液晶になっているのが印象的。
遠隔監視機能がついたスマホ、のような機能となっておりました。
リショーネPlus
こちらは、パナソニックの開発した、ベッドが真ん中から分離して車椅子になる、という画期的な商品。
リフトよりも半分近くの速さで離床させることができるそうです。
これは、アイデア勝ちの逸品ですね。
真ん中の分離部分の寝心地だけがちょっと気になります。
その他見守り機器
現在の定義では、見守り機器や上記のような介護補助機器なども、立派なロボット分野となっています。
こうした、離床時に声がけを行うような機器や、靴にGPSを仕込むシンプルなものまで、見守り関係の機器はまさに百花繚乱といった様相でした。
全体を通して
介護はIT化が遅れている業界、と言いますが、ITシステム自体は本当にたくさんあることに気が付かされました。
ここで取り上げたロボット関係もそうですし、コミュニケーションツールや介護ソフトのようなものも非常に多く、いずれも業務効率化が実現可能とうたわれています。
では、何がIT化の妨げとなっているのかと言えば、各介護事業者の資金力やITリテラシーといったものに他なりません。こうしたIT機器やシステムを販売する業者は、商品力だけでなくその魅力を伝える営業力、提案力も求められているのだと感じました。