menu

不老長寿のサプリが2020年までに登場?

不老長寿のサプリが2020年までに登場?

ちょっと今回は、変わったニュースをご紹介します。
ニュースソースである、英デイリーメール自体が、ちょっと東スポ気味な信頼性のソースではありますが、かなり驚きの内容です。

Stunning anti-ageing breakthrough could see humans live to 150 and regenerate organs by 2020 ‘for the price of a coffee a day’ (Daily mail)

今回のニュースはソースが英語ですので、もし分かる方は読んでいただければ。
英語なんて読む気もしない!という方も多いと思いますので、この記事では丁寧に訳させていただきます。

記事の要約・解説

この記事によると、2020年までに、傷ついた内臓なども再生することができ、150歳まで長生きできるサプリの治験が始められるのではないか?ということです。

今回のニュースは、米ハーバード大学のデイヴィッド・シンクレア教授とニューサウスウェールズ大学の研究チームによるもので、彼らは細胞のリプログラミングを亢進する新しい技術を見出した、とのこと。

彼らによると、この技術により、傷ついた内臓も再生できるだけでなく、寝たきりの方も起き上がれるようになり、150歳まで生き続けられるようになる、それも2年以内には人体実験から実用化が可能なんだそうです。

どんなすごい技術を駆使したのかというと、これが驚き。彼らはビタミンB誘導体(NAD)の投与をすることで、マウスの寿命を10%伸ばし、加齢による脱毛なども抑えた、というのです。

実は、シンクレア教授、以前からの研究で、NMNという成分(NADの前駆体)が寿命を延ばすことを明らかにしています。

シンクレア教授「若返りと長寿」を語る(東洋経済)

この研究には、実は今井眞一郎教授(ワシントン大学セントルイス校)という日本人研究者も関わっているのです。その関係もあってか、日本の会社がすでにNMNのサプリメントを開発したのですが、60粒で22万6千円、というとてつもないお値段のサプリとなっています・・・

ミライラボのホームページ

今回の研究によれば、NMNでなくとも、その前駆体であるNADなどによっても、同じく延命効果などが確認できた、というものなのです。
NADはすでに時差ぼけの治療やパーキンソンの治療などにも用いられている物質で、1日あたりコーヒー一杯分程度の費用しかかからない、とのこと。NMNよりもはるかに安価に、長寿が実現できる可能性があるわけですね。

ただ、一応シンクレア教授は、まだ正式な実験を経て安全性が確立されたわけではないから、服用は今のところ他人には勧められない、と注釈も入れています。

ただ、シンクレア教授は自分の体で試したと公言しており、24歳体年齢が若返った、とコメントしています。また彼の79歳になる父も、半年前から服用し、今でもアウトドアでラフティングをしたりトレッキングをしたりと、活動的に過ごしているとのこと。さらには、40歳代の義姉は一度閉経したにも関わらず治療によって月経が再開したそうです。

一応、、、解説!

長々と紹介しましたが、めちゃくちゃ簡単に言えば、NADを飲むと長生きできるかも!ということです。

なんとなく荒唐無稽な記事のように思えてしまいますが、その分子生物学的な背景は一応少しはわかっています。

鍵は「サーチュイン遺伝子」というもの。

この遺伝子が活性化することによって、細胞内でエネルギー源を作り出している器官である「ミトコンドリア」が増えるとともに、細胞内の異常なたんぱく質や古くなったミトコンドリアが除去されて、新しく生まれ変わる「オートファジー(自食作用)」という機構が働きます。要は細胞が若返る、ということですね。

またそれに伴い、細胞を傷つける活性酸素の除去、細胞の修復、脂肪の燃焼、シミやシワの防止、動脈硬化や糖尿病の予防、さらには認知症、難聴などの予防といったさまざまな好影響がもたらされる、と言われています。

とかいいながら実は、このサーチュイン遺伝子の効能については、未だ賛否両論あり結論は出ていないので、あくまでそういった論文があるよ、といったところです・・・

ちなみに、このサーチュイン遺伝子のスイッチを入れるものとして、カロリー制限、というものが取りざたされたことがあります。
実際、カロリー摂取を著しく制限すると若さが維持されることが、マウスや猿の実験ですでに明らかになっているのですが、その原理が、空腹になるとサーチュイン遺伝子が働きだす、といったものではないか?と言われています。

では今回のNMN、NADというのは一体どういった物質なのでしょうか?

NADは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、というもので、生物のおもな酸化還元反応の多くにおいて必須成分とされており、いわゆるエネルギー産生に必須な分子として知られています。ただ、年齢とともに体内から減っていく、とも言われています。

このNADが、サーチュイン遺伝子を活性化する作用がある、というのが、NADが長寿と関係する原理、と言われているようです。

また、以下の図を見てわかる通り、NMNは体内でNADに変化する中間物質です。

ちなみに、この図の中にあるNaというのは、ナイアシン(ビタミンB3)という成分です。

ここからは、まったく根拠のない、私の個人的な意見なので、内容については責任を持ちません!ご注意を。

もしかして、ビタミンBのサプリでも・・・?

上の図を見て気づいたことは、「もしかして、ナイアシンを摂取すればNADやNMNも増えるのでは??」ということです。

もちろん、この回路を回すうえで他の原料などが必要な可能性もあり、一概には言えませんが、可能性はありそうです。ナイアシンは実は、一般的なビタミンBのサプリに大体入っている、超メジャーな成分なのです。そして、ビタミンBは、水溶性ということもあり体内に残らないので、副作用などは皆無、ということが知られています。

そもそもビタミンBの他の成分も、エネルギー産生に関わるため、疲れを取る効果が期待できます。ビタミンB1はうなぎや豚肉、にんにくなどに多く含まれるため、それらがスタミナ食と言われるわけですね。

そんなわけで私は最近、ビタミンBのサプリをたくさん飲むようになりました 笑

CURATOR
ケアリッツマガジン運営者 Yuri
普段の業務に加えて、いろいろと記事を書いて情報発信しています。プライベートでは女子力高めなことが好きです。