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介護福祉士目指す学生も減少中・・・

介護福祉士目指す学生も減少中・・・

ちょっと久しぶりの投稿となります。
実は、9/20に、ケアリッツの10周年のパーティーなどがあり、バタバタしていたのが一つの原因です。
それに連休も重なり・・・

と言い訳はこれくらいにしておいて、今回も気になるニュースを取り上げます。

高まるニーズの一方で 介護福祉士目指す学生激減

神戸新聞で取り上げられていた記事なのですが、介護福祉士を目指す学生自体が減少している、という何とも切実なニュースでした。

人手不足、ということ自体は、介護業界では散々言われてきたことではありますが、特に最近、若い世代の介護離れが進んでいるようです。
特に最近では、若い人の就職は売り手市場ということもあり、どの業界でも就職できてしまう状況になっていることもあって、介護になかなか人が来ない、という構図があります。

今回のニュースの内容

今回のニュースでは、特に、介護福祉士の養成学校(大学や、主に専門学校)の入学者数が減ってきている、という内容でした。

実際、2013年のころは定員が18000人程度で、充足率は69%くらいだったとのことで、13000人くらいの入学者があったのですが、毎年定員、充足率、ともに低下を続けていて、2018年には定員が15000人程度、充足率は44.2%となり、入学者は6856人、と、なんと2013年から半減してしまっている、というのです。

まあ、元々2013年時点で充足率が7割しかないじゃないか、という説は確かにあるのですが、そこから毎年定員を減らしているにもかかわらずさらに入学者数の減るスピードの方が早いんですよね。
なので、充足率はどんどん低下し、ここ3年程度は50%を切っている、というわけです。

このままだと経営の成り立たない学校当然出てくるわけで、廃校や廃科などが相次ぎ、学校数は10年で16%減った、とのこと。

本人が志望しても、保護者がネガティブイメージから止めるケースもあるようで、事業者団体の県老人福祉事業協会(神戸市)は「官民によるイメージアップが欠かせない。省力化や育児支援など各施設が取り組みを進め、業界全体を働きやすい職場にしていくことが重要だ」、とコメントしているようです。

確かに、イメージは問題と言えば問題ですが、正直言ってイメージアップだけでは限界があるように感じます。

考え得る対策

まずは、若い人に対して明確なキャリアパスを業界として示してあげることです。
とはいえ、小さな会社ではキャリアアップもままならないと思いますので、ある程度規模のある会社が率先して、キャリアパスを示していくことがまずは必要でしょう。

やはり、一生現場で一ヘルパーとしてやっていかなければならないのではないか、というのが一番の懸念になっているのだと思います。
そして、介護の現場以外の将来の道(指導者やコンサルなど)もありうる、ということを、業界を挙げてアピールしていく必要があると思います。

また、ここにはありませんでしたが、介護福祉士資格の要件が変わったのも、実は大きな痛手なのではないでしょうか?今までは学校を出さえすれば取れた資格ですが、今は最後にペーパー試験があります。
要は薬学・医学と同じように、卒業+国家試験、というセットで資格が取れる仕組みになったわけです。

確かにこれによって、資格の価値は上がったかもしれません。ただ、やはりこれまでは、勉強は苦手だけど手に職をつけたい・・・という人の受け皿になっていた面も否めません。

理想的には今のやり方が正しいとは思うものの、何か代替案はないものか・・・と思わずにはいられません。

また、介護業界に人を増やす、という観点で言えば、もう、養成機関に頼るべきではない、というのも一つの考え方かもしれません。

中学・高校のころから「介護がやりたい!」と思う人は、この情報化の社会の中では極一部かもしれません。
しかし、いろいろなことを社会で経験してみて、やはり人と触れ合う仕事がしたい、人に感謝される仕事がしたい、と思う人も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

そうした方も、さすがに3年間仕事から離れて専門学校に通うのは困難でしょう。
こうした、中途で介護を希望される未経験の方を、企業内でうまく育成していく仕組みこそが、介護業界で人を増やすためには重要なのではないか、と思います。

CURATOR
ケアリッツマガジン運営者 Yuri
普段の業務に加えて、いろいろと記事を書いて情報発信しています。プライベートでは女子力高めなことが好きです。