訪問介護記録デジタル化の潮流。他社も続々と!

ケアリッツでは、4月よりCaregateという訪問介護記録システムを開発し、請求作業の電子化を実現してきました (ケアリッツのプレスリリースより)。

元々ソラストが業界を先駆けてこういった取り組みを始めていたのですが(過去記事参照)、今度は同じく業界大手のセントケアが、介護記録の電子化を始めたようです。

訪問介護記録のデジタル化による業務効率化を実現 (CNET)

訪問介護記録デジタル化のメリット

セントケアのシステムも基本的な発想は、うちやソラストと同様、大量に発生する訪問介護記録をタブレットやスマホからつけることができるようにした上で、それを勤怠記録や請求記録と連動する、といったものです。

訪問介護記録の電子化、というもののもたらすメリットは、ただ介護記録の管理がしやすくなる、入力が手書きでなくなるので楽、というだけに留まりません。特に、訪問介護の登録社員の場合には、サービスの時間=勤務時間、となるため、勤怠記録と1対1対応させることで、給与計算の手間も大きく省けることになります。

そして、サービスの内容=請求内容、となるため、請求ソフトと連動させることで、請求業務自体を大きく効率化することができるのです。

請求業務は訪問介護事業者にとって、実に時間のかかる事務作業の一つ。
1人のお客様につき毎月10枚以上、時には100枚近くの記録表が発生することもあり、それをミスのないよう逐一請求ソフトに入力していく・・・ 考えただけでも膨大な作業です。

こういった売上に直結しない事務作業を減らすことが出来れば、1人あたりの売上を向上させることができ、給与水準を上げることも可能になるのです。

訪問介護業界におけるIT化の今後

ソラストやうちに続いて、セントケアも事務作業のIT化に踏み切った、というのは、この訪問介護の業界でもIT化がやっと進んできた証でしょう。今後、ツクイ、やさしい手といった大手企業も続々とIT化に舵を切ると思っています。

一方で以前の記事でも触れた通り、業界全体を見渡すと、おそらくまだまだIT化は進んでいかないと予想しています。

仮に売上が50億以上の企業をすべてかき集めても、シェアの5%にも満たないのが訪問介護業界の現状です。つまり、ほとんどの市場は、零細企業に占められているのがこの業界の特徴です。

訪問介護という事業は、非常に客も多く、固定費がかからないビジネスなので、経済的に倒産する心配はあまりありません。そして零細企業にとってはリスクを取ってまでビジネスを拡大する意志も、そんな資金もありません。
そうなると、現状のやり方で業務が回っている場合、それを維持できれば十分であり、敢えて新しいものを取り入れる必要はないのです。

根本的に業界の構造が変わるときこそが、IT化が爆発的に進む瞬間なのかもしれません。

CURATOR
ケアリッツマガジン運営者 Yuri
普段の業務に加えて、いろいろと記事を書いて情報発信しています。プライベートでは女子力高めなことが好きです。