マスクや消毒液が医療・福祉業界でも足りなくなってるってホント??その理由と解決策について
前回、新型コロナの件を記事にしてから1カ月超、いよいよ大変な情勢になってきましたね。
想定されていたよりも圧倒的にひどい状況、かつ長期に及ぶ戦いが予想され、特にマスクや消毒液を必要としている医療・福祉業界においても、在庫がどんどんなくなっている、という話題が取りざたされています。
高齢者、あるいは新型コロナ患者に接する機会が多いこれらの業界において、マスクや消毒液がない、というのは致命的な状況のように思えます。
一方で、ショッピングモール、大規模な百貨店、チェーンのレストランや居酒屋などでは必ず消毒液が用意され、店員もマスクをしています。
これはいったい何が起きているのでしょうか?
今回は、その理由と解決策を提示してみたいと思います。
なぜ一般人の元にマスクは届かない?
皆さんも街中のドラッグストアなどに行くと、なかなかマスクや消毒液が売っているのは最近見ないことと思います。私もこの1か月はほぼ見かけたことがありません。
そういった状況なので、一般的にもマスクや消毒液は非常に入手が困難なものだ、という印象があるのではないでしょうか?
でも一方でマスクは今月6億枚生産され、来月には7億枚も生産される、といったニュースも出ています。(リンク)。一体これらのマスクなどはどこに消えてしまっているのでしょうか?
まさか、上級国民がこれらを独り占めしている?
もちろん違います。一般人にこれらが届かない理由は、流通の仕組みにあります。
一般人の手にこれらを届けようとすると、基本的には物流に乗せて各店舗に細かく配送していく必要があります。各店舗にもバックヤードに限りがあるため、通常はそこまで多くの枚数を置くことができません。
そして、今の状況では、店頭に並んだ瞬間にすぐにネットなどで噂が広がり、あっという間に売り切れてしまうというわけです。
医療・福祉現場でマスクや消毒液が不足するカラクリ
さて、一方で先ほど挙げたようなショッピングモールをはじめとする大手資本を持った企業は、マスクや消毒液を持っている理由、それは一般の流通で購入しているのではなく、工場等から直接バルクで大量購入しているからなのです。6億、7億のマスク達も、実はそういったところで消費されていたりします。
ケアリッツでも、マスクや消毒液を調達しようとしましたが、もちろん一般の流通からは入手が難しく、法人向けのアスクルなどでも小ロット販売なので売っているのを見つけることができませんでした。
しかし、別のルートから、工場から直接xx万枚、xxリットルであれば購入可能、という話が上がってきて、無事現在では入手することができています。
もう分かりましたよね?
医療・福祉現場でマスクや消毒液が不足してしまう理由は、小ロットで購入するから、そして小ロットでないと資金力や需要的に購入できないから、なのです。
医療現場で患者の診察の多くを担っているのは一般クリニックですが、規模としては個人経営のものが大半を占めます。福祉法人や福祉系企業に関しても、その9割以上がいわゆる零細法人です。
業界のほとんどをこうした小さな法人体が担っている業界だからこそ、マスクや消毒液が調達できなくなっているわけです。
医療・福祉現場にマスク・消毒液を届けるためには・・・
ここまでをまとめると、マスクや消毒液は絶対数が足りないのではなく、大量購入することができるのであれば入手は可能、ということです。
しかし、多くの医療施設・福祉施設は規模が小さくこれが困難・・・
ということは、彼らが集まって共同購買する仕組みを作ればこれを解決できる!というわけです。
もちろん有志連合という形もありえるでしょうし、医師会などの仕組みや行政でそのあたりを担保していってもよいでしょう。
福祉系は小さな企業が集まった連合組織が、医療と違いほとんどないのがネックではありますが、実際自治体からは各企業に対してアンケートを取り、自治体が大量に買い上げたマスクや消毒液などを配布しています。
確かに自治体からの入手は手続きなどは面倒だったり、時間がかかる可能性はありますが、しっかりこういったものに回答すればしっかりマスクや消毒液は入手可能なのです。
まだまだ続くこのコロナ禍ですが、何とか無事に皆で乗り越えられることを願っています!