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【ROOTS】医療人から介護人へ。元鍼灸師が目指す未来とは?

【ROOTS】医療人から介護人へ。元鍼灸師が目指す未来とは?

【ROOTS】は、当社で働いている社員の方を紹介するコーナーです。

ケアリッツには毎月大勢の方が入社されています。どのような方がどのように活躍しているのか、インタビュー形式で紹介します。これから介護職へ転職を考えている方や、経験は無いものの介護に興味がある方々は、是非参考にしてください!

 

今回紹介するのは 田無事業所 名城 海有維(ナシロ カアリ)さん

 

2021年9月入社。整形外科のクリニックで鍼灸師としてリハビリに携わっていらっしゃった名城さん。医療人から介護人への転身の背景にどのような想いがあったのか?これからの目標等と併せて、色々とお話を伺ってきました。

 

ターニングポイント

-なぜ介護に興味を持つようになったのですか?-

ケアマネジャー(介護支援専門員)という仕事に興味を持つようになったのがきっかけですね。ずっと鍼灸師としてリハビリの現場に携わってきましたが、来院される方の中には本当にギリギリの歩行状態の方も多くて、施術した後にまたギリギリの歩行状態で帰られる姿を見て、「どうやって生活しているんだろう」って心配することが多かったんです。病院で行うことはあくまでも治療で、暮らしを支えているという実感を得ることがあまりなかったので、自分の采配で人の生活を成立させることが出来るという点がすごく魅力的に映りました。その為にも先ずは介護の現場、とくに在宅での支援をきちんと見ておかなければいけないと思い、訪問介護に的を絞って就職活動を始めたという具合です。

 

専門職としてのこれまで

-実際に介護の世界に飛び込んでみてどうでしたか?-

介護の世界は病院とはまるで違っていました。病院ってこちら側に主導権みたいなものがあるので、来院される方も素直というか、薬一つとってもきちんと飲んでもらえますし、こういうことはしないで欲しいと伝えれば、ちゃんとその通りに約束事を守ってもらえることがほとんどだったんですが、介護の場合は主導権がご利用者にあるので、薬も「飲みたくない」って言われたり、約束事もいつの間にか反故にされていたりと、あたふたすることが本当に多かったです。それでも経験を重ねるごとに、「暮らすってこういうことだよな」って自分の中に落とし込めるようになってきて、今はいかにその人らしくいてもらえるかということの方が大切だなって思えるようになりました。クリニック時代に関わっていた方々って、自力で来院できる方なんですよね。でも在宅には来院できないというか、外に出ること自体がものすごく高いハードルになっている方も沢山いるんだということも知れて、一気に視野が広がった気がします。ギリギリの歩行状態でも自分で歩いてクリニックに通えるってすごいことなんだなって、改めて実感させられましたね。訪問の現場で以前関わっていた男性のご利用者で、脳梗塞の後遺症で手足が少し不自由になっていた方がいるんですが、清拭(体を拭く)をしているときに手に触れた際、「これリハビリすれば回復するな」って感じたことがありました。一現場職員として出来ることは限られているので、その時は奥さんにそのことを伝えて、奥さんからリハビリの方に相談してもらうようにしたんですが、ケアマネジャーだったら直接自分でリハビリの方にその説明ができるんですよね。それに医療の経験も介護の経験もある自分だからこそできる提案っていうのもあると思っています。といっても、まだまだ介護現場での経験も足りないですし、ケアマネジャーの試験勉強も進んでいないので、すぐに叶えられるわけではないですけれど、やはりいずれは進んでみたい道だなと思っています。

 

ケアリッツへの転職

-ケアリッツに転職してみていかがですか-

資格の取得からお世話になっていますが、研修も含めて成長できる環境が本当に多い会社だと思います。現場に出始めた頃は入浴介助が本当に苦手で、何をどうしていいのか、自分は何を求められているのかとかが全く分からなくて、よくご利用者に叱咤されていました。それで当時の管理者さんに「もっと入浴のケアに入れてほしい」って相談をしたらすぐに調整してくれて、しかもきちんと同行者もつけてくれて、現場で教わりながら経験を積む機会を増やしてもらえたんです。お陰ですっかり苦手意識がなくなり、ご利用者にも喜んでもらえるようになりました。クリニック時代は、施術が上手くいかないときなんかは先輩にバトンタッチをするだけで、実際に先輩がどんな風にアプローチしているのかという場面に立ち会わせてもらえる機会がなかったので、ケアをしながら教えてもらうことが出来る環境は本当にありがたいなって思います。それに一緒に働いている方々が経験豊富なこともあって、医療とはまた違った、介護ならではの視点というものを色々と教えてもらえるので、悩み事が解決しないままそのまま残ってしまうっていうことがないのも良いですね。今の管理者さんに代わってからも学びやすい環境という印象は変わらずに続いていて、ちょっと困難そうなケースとか、まだ経験したことがないようなケースがあったときに、「行ってみたいです」って伝えるとすぐに調整してもらえるので、経験値がどんどん増えていっているのが実感できています。

 

これから

-今後の目標を聞かせてください-

先ずは介護福祉士をとってサ責(サービス提供責任者)のポジションを経験したいと考えています。今までお世話になってきている管理者さんたちは、皆さん本当に忙しそうにされているので、連絡調整や事務作業の面でも支えになりたいと思っています。それに、現場で上がった声とケアマネジャーの間を上手に橋渡ししていくような、調整役としての動き方も学べますからね。そして、いつか「現場をやり切った」って思える時が来たら、いよいよケアマネジャーを目指して進んでいこうと思います。いわゆる老々介護なんかを目にすると、「ここに医療を入れて、これをリハビリで改善できればもっとご夫婦の生活は豊かになるはず」なんていうイメージが湧くので、それを実際に提案できる仕事というのは、やっぱり魅力的ですからね。

 

どんな経験も、すべてご自身の成長の糧に変換することが出来る名城さん。医療現場での経験を武器に、これからもどんどん介護の専門性を高めて、沢山の方の暮らしを豊かに変えていってくれることでしょう。貴重なお話をありがとうございました!