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介護ドライバーに必要な資格は?仕事内容や持っていると便利な資格も紹介!

介護ドライバーに必要な資格は?仕事内容や持っていると便利な資格も紹介!

介護ドライバーとは、介護施設を利用する方の移動をサポートする仕事で「送迎ドライバー」とも呼ばれます。

「どのような仕事内容なのか」「必要な資格は何かあるのか」と気になる方も多いでしょう。

本記事では、介護ドライバーの具体的な仕事内容や必要な資格について詳しく解説していきます。

介護ドライバーになりたいと考える方は、ぜひ最後までご覧ください。

介護ドライバーとは

まずは、介護ドライバーの仕事内容や主な勤務形態、1日のスケジュールなどを紹介していきます。

仕事内容

 

介護ドライバーの主な業務は、日帰りやショートステイなどで介護施設を利用している方を対象に、自宅と施設間の送り迎えをすることです。

一般的には、施設のワンボックスカーで朝に利用者を自宅まで迎えに行き、施設での1日が終了すると利用者を自宅まで送り届けます。

利用者の送迎以外にも、必要に応じて車いすの上げ下ろしや乗車や降車の移動介助、送迎で使用する車両の整備や運行前の点検、運行記録の作成なども業務の一環です。

なかには利用者の送迎ルートや各ドライバーの担当スケジュールの作成、送迎後の施設内の清掃、備品の買い物なども業務に含まれることもあり、契約内容によって異なります。

施設によっては、介護職員が介護ドライバーを兼任しているところもあるのが特徴です。

介護ドライバーは基本的に、非常勤で時給制が多い傾向にあります。

パートやアルバイトは時給約1,000円、派遣社員は時給約1,200円、正社員は月給約25万円~29万円が目安です。

主な勤務形態

 

介護ドライバーの勤務形態は、非常勤のパートやアルバイトが一般的です。

ただし、介護ドライバーと介護職員を兼務している場合は、正社員として働くこともあります。

勤務時間は介護施設や契約内容によって異なりますが、介護ドライバーのみの業務であれば、朝と夕方の送迎時間が主な勤務時間です。

昼間は介護施設内で働く方や、別の送迎の仕事をする方など、働き方は多岐にわたります。

休日は介護施設の営業形態や契約内容に応じて決まるため、完全週休二日制の場合もあれば、シフト制で働く場合もあります。

柔軟な勤務形態が特徴であり、ライフスタイルに合わせた働き方が選べる点も魅力のひとつです。

1日のスケジュール

 

介護ドライバーの1日は、主に利用者の送迎業務が中心です。

朝に出勤したらまず1日のスケジュールを確認して車両の点検や準備を行い、車が汚れている場合は洗車をすることもあります。

その後、リストにもとづいて利用者の自宅を順番に回り、施設まで安全に送り届けます。

午前中の送迎が終わると1度退勤して、再出勤後は再び車両の点検や準備を行い、今度は利用者を施設から自宅まで送迎していくが流れです。

利用者の送迎後には車両の運行記録を作成したり、次回の送迎に向けて準備や点検を行ったりすることもあります。

送迎業務の合間には車両の整備や事務処理といった運転以外の仕事もあり、利用者が気持ちよく利用できるよう細やかな気配りが求められるでしょう。

介護タクシーとの違い

 

介護ドライバーと介護タクシーは、雇用者と送迎対象者で主に違いがあります。

介護ドライバーは介護施設やサービス事業所に直接雇用され、施設利用者を対象に送迎を行う仕事です。

主に利用者の自宅と施設の間を結ぶ送迎が中心で、施設のサービスの一環として提供されます。

一方の介護タクシーは、タクシー事業者や介護専門のタクシー事業者によって運営されており、これらの事業者に直接雇用されるのが一般的です。

介護タクシーは施設利用者に限らず、在宅で生活する要介護者や外出が難しい方など、幅広く対応しています。

介護ドライバーに将来性はある?

 

介護ドライバーの需要は高まっており、将来性はあるといえます。

近年高齢化が進むなかで介護保険制度の開始以降、介護事業所は4倍に増加しました。

2060年には人口の約4割が高齢者になると予測されており、介護施設の利用者はますます増加すると見込まれます。

施設利用者の増加に伴い、介護ドライバーの需要もさらに高まるでしょう。

介護ドライバーの活躍の場は、ますます広がっていくと予想されます。

介護ドライバーに必要な資格

ここでは、介護ドライバーになるために必要な資格と、あると便利な資格を紹介していきます。

介護ドライバーになりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

必要な資格

 

介護ドライバーとして働くには、普通自動車第一種運転免許(普通自動車運転免許)が必要です。

介護タクシーと異なり、旅客運送を目的とした運賃の受け渡しを行わないため、普通自動車第二種運転免許は不要です。

ただし利用者を安全に送迎するために、高い運転技術と注意深い運転は求められるでしょう。

また資格のみならず、利用者に安心感を与えるためには、コミュニケーション能力や気配りも重要です。

このようなスキルを備えることで、介護ドライバーとしての信頼性が高まり、職場での活躍の場も広がるでしょう。

あると便利な資格

 

必要な資格以外にも、取得しておくと役立つ資格があります。

あると便利な資格は以下のとおりです。

  • 介護福祉士
  • 介護職員初任者研修
  • サービス介助士

それぞれの資格について紹介していきます。

 

【介護福祉士】

介護福祉士とは、介護に関する専門的な知識があることを証明する、介護職で唯一の国家資格です。

基本的に介護ドライバーの車には介護福祉士が同乗しますが、施設によっては同乗しないケースもあります。

同乗しない場合には、本来介護福祉士が行う介助もする必要があるため、取得しておくと便利です。

 

【介護職員初任者研修】

介護職員初任者研修は、介護職を目指す方がまず初めに取得する資格です。

介護福祉士よりもハードルが低く、誰でも受けることができます。

介護職員初任者研修を取得しておくと介護職員兼介護ドライバーとして働けるため、就職にも有利です。

 

【サービス介助士】

サービス介助士はケアフィッターとも呼ばれ、介護職以外にも観光業や小売業、通信業など幅広い職業で役立つ資格です。

介助を必要とする方それぞれに適した声のかけ方やタイミング、サポートなどを学習します。

利用者に合った介助を提供する際に役立ちます。

介護ドライバーにおすすめの研修

介護ドライバーにおすすめの研修は、下記のとおりです。

  • ユニバーサルドライバー研修
  • ハートフルアドバイザー研修

必須ではないものの受講すると役に立つため、確認していきましょう。

ユニバーサルドライバー研修

 

ユニバーサルドライバー研修は、バリアフリー研修推進実行委員会が開発・推進しています。

研修では高齢者や障がい者の方への介助方法や、円滑なコミュニケーションスキルなどを学びます。

そのほか、乗降時の介助方法や車いすの取り扱いに関する知識も身につけられるため、チェックしてみましょう。

ハートフルアドバイザー研修

 

ハートフルアドバイザー研修は、高齢者や障がい者の方と接するのに必要な知識やスキルを身につけるための研修です。

利用者への適切な接客サービスを提供することを目的として、実施されています。

介護職以外にもサービス業界などでも役立つ研修で、高齢化が進む現代では重要性が高まりつつあります。

介護ドライバーとして働く魅力

介護ドライバーとして働くメリットは以下のとおりです。

  • 未経験でも就労できる
  • 体力に自信がなくても挑戦できる
  • コミュニケーションが取れる
  • 利用者から直接感謝される
  • 短時間勤務の求人も多い

それぞれの魅力について、解説していきます。

未経験でも就労できる

 

介護ドライバーの仕事は、未経験者でも就労できる点が特徴です。

必要な資格は普通自動車第一種免許のみであり、専門的な資格や経験がなくても始められる仕事です。

介護業界は慢性的な人手不足が続いており、未経験者でも積極的に採用している事業所も少なくありません。

そのため、普通自動車第一種免許を取得していれば、誰でも働ける可能性があります。

体力に自信がなくても挑戦できる

 

2つ目は、体力に自信がなくても挑戦できることです。

一般的なドライバーは労働時間が長かったり、荷物の積み下ろしが必要だったりと、体力がないと難しい可能性があります。

しかし、介護ドライバーは施設によって異なるものの、勤務時間は比較的短い傾向です。

また非常勤が一般的でシフト制を採用しているため、短時間での労働が可能な施設も少なくありません。

ドライバーとして働きたいものの、長時間労働や荷物の積み下ろしなどに不安を感じる方は、介護ドライバーがおすすめです。

コミュニケーションが取れる

 

3つ目は、コミュニケーションが取れることです。

介護ドライバーは人との関わりが多い職業のため、利用者と顔なじみになることもあるでしょう。

いろいろな人と関われて、さまざまな会話を楽しめるのも魅力です。

人と関わったり会話したりするのが好きな方には、適している職業だといえます。

なお、利用者のなかには耳が遠い方もいるため、利用者に合った声量でコミュニケーションを取ることを意識すると良いでしょう。

利用者から直接感謝される

 

4つ目は、利用者から直接感謝されることです。

介護ドライバーは、利用者から直接感謝の言葉を言われる機会が多い傾向にあります。

介護ドライバーは高齢者や障がい者の方と直接関わるため、利用者のなかには毎回お礼の言葉を言ってくれる方もいます。

感謝の言葉を直接聞くことで、やりがいだと感じる介護ドライバーも多いでしょう。

短時間勤務の求人も多い

 

5つ目は、短時間勤務の求人も多いことです。

雇用形態や介護施設によって異なりますが、比較的勤務時間が短い求人が多い傾向にあります。

そのため介護ドライバーの業務のみを行う方は、ほかの仕事も行う人も珍しくありません。

介護ドライバーとして働く際の注意点

介護ドライバーとして働く際の注意点は以下のとおりです。

  • 福祉車両の操作を熟知する
  • 道順・時間を厳守する
  • 運転中も配慮が必要

それぞれの注意点を解説していきます。

福祉車両の操作を熟知する

 

1つ目は、福祉車両の操作を熟知することです。

介護施設などの送迎で使用する車は、車いすの方でもスムーズに乗降できるよう、リフト付きの福祉車両などを使用します。

そのため、普通の車両にはない操作も必要です。

ドライバーが福祉車両の操作を熟知していないと、乗降時に思わぬ事故が起こる危険性があります。

利用者を安全に送迎するためにも、介護ドライバーは事前に福祉車両の操作方法を熟知し、適切に取り扱えるようにならなければいけません。

道順・時間を厳守する

 

介護ドライバーにとって、道順や時間を厳守することは非常に重要です。

1回の送迎で複数の利用者を乗せる場合が多く、それぞれの利用者がスムーズに施設や自宅へ移動できるよう、予定された道順と時間を守る必要があります。

とくに利用者のなかには通院や施設でのスケジュールが決まっている方も多いため、少しの遅れが全体のスケジュールに影響を及ぼすかもしれません。

これを実現するためには事前に運行ルートを確認し、交通状況や天候に応じた柔軟な対応を心掛けることが大切です。

また、乗降に時間がかかる方がいる場合もあるため、あらかじめ時間に余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。

利用者が安心して利用できるよう、丁寧かつ計画的な運行が求められます。

運転中も配慮が必要

 

3つ目は、運転中も配慮が必要なことです。

運転をする際には、とくに急ブレーキや急発進をしないよう心掛けましょう。

怪我や事故のないように運転するのはもちろんですが、万が一交通事故が起きてしまったときの対応も確認しておくことが大切です。

また、乗車中に急に利用者が体調不良になることもあるかもしれません。

場合によっては、車を停車させての対応も必要になることも考えられます。

運転中も利用者の体調を確認しつつ、定期的に声掛けをすることが重要です。

まとめ

介護ドライバーは、介護施設を利用する方にとってなくてはならない職業です。

普通自動車第一種免許を取得していれば誰でも目指せる職業ではありますが、介護福祉士やサービス介助士などの資格を持っていると役に立つでしょう。

また、ユニバーサルドライバー研修やハートフルアドバイザー研修を受講するのも、知識を活用できるのでおすすめです。

介護ドライバーは普通自動車第一種運転免許があれば、未経験からでも挑戦できます。

体力に自信はないもののドライバーになりたい方や、介護業界に興味がある方も目指してみると良いでしょう。

これからも高齢化が進み、介護ドライバーの需要は増加していくと予想されます。

介護ドライバーとして働きたい方は、介護施設や介護サービス事務所で求人をチェックしましょう。