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介護が辛いときにできることはある?介護疲れを感じているときにとるべき行動を紹介

介護が辛いときにできることはある?介護疲れを感じているときにとるべき行動を紹介

介護をおこなっている人は肉体的にも精神的にも負担がかかっており、辛いと感じている人は多く存在しています。介護が辛いと感じたときはすぐに対策を講じることが必要です。

今回は、「介護者が辛いと感じるシーンや、介護疲れを放置するデメリット」、「介護が辛いときに検討したいこと」を紹介しています。介護が辛いと感じたらそのままにせず、介護をおこなう人の負担を減らすサービスを利用しましょう。

介護者が介護疲れしていることは珍しくない!

介護は肉体的にも精神的にも負担となり、辛いと感じている人は多いです。介護疲れをそのまま放置していると、介護者自身が追い込まれることも珍しくありません。

介護疲れを感じ辛いと感じるのはどのようなシーンかや、介護疲れを放置するデメリットを紹介しています。1つでも当てはまったら頑張り過ぎている証拠です。

まずは、介護が辛いと感じているかどうかを客観的に判断しましょう。

介護者が介護疲れを実感するシーン

 

今介護をしていて悩みを抱えていませんか?実際、介護者で悩みやストレスを抱えている人が多いことがわかっています。

だから、介護者が介護が辛いと感じ、介護疲れしている状態であっても珍しいことではありません。自分が介護に対してどのように感じているかを確認する意味でも、介護者の多くが介護疲れを実感しているシーンを確認していきましょう。

 

【介護者の健康状態に影響が現れたとき】

要介護者の状態にもよりますが、介護はさまざまな介助などが必要で介護者の体力が必要不可欠です。とくに、介護度が上がるにつれ入浴やベッド移動などの体全体を使った介助が求められます。

要介護者が自分よりも大きい場合もあり、力が必要で腰や膝などを痛めることも珍しくありません。介助をするなかで介護者自身の健康状態が悪くなり身体に影響が現れることで、介護が辛いと感じてしまうことも多いようです。

 

【介護の難しさを感じたとき】

介護は介護職員であっても大変と感じることも多く、さまざまな面で難しさをともないます。要介護者は身体が思うように動かせないことでストレスを抱えることもあり、行き場がない感情を発散できず、つい介助者に言葉や態度で当たってしまうことも。

一生懸命介護している介助者からすると介護の忙しさなどから、そのような感情を受け止めるのが辛いと感じることもあるはずです。ハプニングの発生や、目が離せない緊張感などから介護が難しいと感じることも何度もあるでしょう。

懸命に取り組んでいても思うようにならないと介護が難しいと感じ、介護疲れにつながるようです。

 

【介護の辛さを相談できないとき】

介護をおこなっていると家を空けることが難しくなり、それまでのように人とコミュニケーションをとる機会も減りがちです。友人などに会って会話したり、自分の時間がとれなくなったりするとストレスを発散できる場所や時間がなくなり精神的にもダメージが大きくなります。

介護の辛さは介護をしていない人にはわかってもらえないと感じることも多く孤独になり、ひとりで抱え込むケースも少なくありません。家族の協力などが得られずすべて1人で介助している場合なども精神的に辛いと感じることも多いです。

介護が大変だからこそ、肉体的にも精神的にも疲れたと感じてしまうことがあります。

 

【介護費用が負担になっているとき】

介護をおこなうには、さまざまな介護グッズを揃える必要があります。車椅子や介護用ベッドなど費用負担が大きいと感じるかもしれません。

介護度などによって介護保険が使用でき福祉用具の購入やレンタル費用の負担を減らせますが、それでも消耗品などの購入が負担に感じるかもしれません。とくに、仕事などを退職して介護することを選んだ人は給料がない状態で介護費用がかかるという不安が大きくなるでしょう。

金銭的な不安もストレスの原因となるため、介護費用の負担によって介護が辛いと感じる人もいます。

介護疲れを放置するデメリット

 

紹介してきたように介護疲れを感じるシーンはさまざまです。もし、介護が辛いと感じているならそのまま放置するのはよくありません。

介護が辛いと感じていても何も対策を取らずそのままにしていると、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

  • 介護うつ
  • 介護放棄
  • 介護離職

 

介護は身体的にも精神的にも負担があり、それがストレスとなった状態が続くと介助者がうつ状態に陥ることも。介助者が介護うつになると、要介護者への介護を始め自身の身体的や精神面でのケアが難しくなることもあります。

さらに、介護うつが原因で、介護放棄をして取り返しがつかない状態になる危険性もあります。ほかにも、身体的に疲労感がある状態が続く、睡眠障害、頭痛などの体調不良に悩まされることも多いです。

イライラしたり、落ち込んだり、やる気が起きない、集中できないといった精神面での変化もあり日常生活を送るのが辛いと感じられることも。

介護をすることで仕事を退職する人もいますが、介護離職によって肉体的や精神的、経済的な面で辛いと感じる人も少なくありません。仕事を辞めて介護に専念するとこれまでの生活と大きく変化するため、ストレスを感じるようになる可能性もあります。

また、介護をする必要がなくなり再就職しようと考えても年齢や経験などから再就職が難しくなることもあり、その後の生活にも影響を及ぼすこともあります。

介護が辛いと感じているなら、すぐにでも対処法を検討し自分自身を労わってあげることが重要です。

介護が辛いときに検討したいこと

介護が辛いと感じているなら、すぐに対策をとることが重要です。利用できるサービスにはどのようなものがあるかや、受けられるサービスの内容を紹介しています。

介護度や状況などに応じてどのようなサービスが受けられるかをチェックしていきましょう。

介護保険サービスを利用する

 

介護度に応じて介護保険を使って利用できるサービスがあります。支給される限度額内であれば、費用を抑えて利用可能です。

ケアマネジメントの専門家のケアマネジャーが希望や状態に合わせて適切な介護サービスのプラン作成をおこなうため、プロに任せた方がよい部分なども把握でき介助者の負担も減らせます。自宅に訪問して食事や排泄、入浴などの介護サービスを提供してもらえるので肉体的にも精神的にも1人で介助するときと比べると肩の荷を下ろせるはずです。

介護保険外サービスを利用する

 

介護保険は利用できないものの、介助者の負担を軽減できるうれしいサービスもあります。介護保険外サービスでは、以下のようなものを利用できます。

  • ホームヘルパーがおこなう生活援助
  • 配食サービス
  • 訪問理美容サービス
  • 送迎サービス
  • 緊急通報システム

 

ホームヘルパーは、食事や身体介護、掃除や洗濯などの生活援助も対応してくれるため、在宅介護をおこなう人にとっても心強い存在です。ほかにも、民間事業者やボランティアなどでさまざまなサービスを提供しているので、1人で介護をしなければならないと気負わずに済みます。

介護のプロであっても介護をおこなう辛さを感じている人も多いため、介助者だからといってすべてを対応する必要はありません。援助してもらいたいものを取捨選択してバランスを取りながら介護に携わるという形でも充分です。

介護保険外サービスは介護保険の利用ができないため、費用負担が大きくなることは念頭に置き事前に利用料金などを確認しておきましょう。

行政サービスを利用する

 

各市町村ごとに高齢者支援としておこなっている支援サービスがありますが、行政ごとに助成される内容なども異なります。そのため、居住地の行政サービスにはどのようなものがあるかを確認しましょう。

行政サービスの例は以下のとおりです。

  • 紙おむつの助成
  • 住宅改修補助
  • 外出支援
  • 安否確認

 

利用できそうな行政サービスがあるかどうかは市町村のホームページや、広報誌などからもチェックできるので確認してみましょう。

レスパイトケアを利用する

 

介助者は介護疲れを起こすほど身体的、精神的に大きな負担がかかっていることが多いにも関わらず、自分自身の時間が確保しづらいという問題があります。そのように介護をおこなっている人が休息するために利用できるのがレスパイトケアです。

普段介護を頑張る人に変わって要介護者を支援してくれるため、その間は介護疲れで疲弊した身と心をゆっくり休めるようにしましょう。具体的なレスパイトケアの介護サービスは以下のとおりです。

  • 訪問介護
  • 訪問入浴介護
  • デイサービス
  • ショートステイ

 

自宅に訪問して介助や生活支援をおこなったり、日帰りサービスで生活支援や機能訓練を受けたり、宿泊施設で介護や医療ケアを受けるなどさまざまな介護サービスがあります。介助者や要介護者の状況に応じて、必要なケアを受けるのがおすすめです。

介護施設への入所を検討する

 

介護が辛いと感じているなら介護のプロに任せるのも1つの方法です。介護施設へ入所すると専門知識やスキルを持ったスタッフによるケアが受けられます。

見学や体験をとおして決めることもできるため、1度足を運んでみると要介護者も介助者もそれぞれどうしたいかが見えてくるかもしれません。介護疲れを感じている状態だと、将来的に介護をしていくと体も心も壊れてしまう危険性もあります。

頼れる施設などを利用するのは悪いことではないので、選択肢として検討するとよいでしょう。

介護が辛いときにとるべき行動

介護が辛いときは相談できる場所や、利用できるサービスを利用して介護者への負担を減らすべきです。介護者も休める時間を確保することが重要なので、無理をせずに自身の身体と心の健康にも気を配りましょう。

ここでは、介護が辛いときにとるべき行動を紹介しています。

相談できる場所を見つける

 

介助者が介護疲れによる身体の不調を感じたらそのままにせず、すぐに自分を守るために行動に移しましょう。介護をしていてストレスを感じる原因として、介護に関する悩みや相談ができる人がいないことが挙げられます。

その結果1人で抱え込み、身体的にも精神的にも負担がかかっている状態に陥ります。この悩みを解消するには、介護について相談できる場所を見つけることです。

介護の悩みは介護に携わったことがある人だと共有しやすく理解が得られ、知りたい情報なども確認できます。相談できる場所としては、介護仲間、ケアマネジャー、地域包括支援センターなどの専門家への相談が有効です。

だれかに話を聞いてもらうだけでも抱えているものを吐き出せるため、気持ち的にも楽になります。また、同じような悩みや経験をしてきた人たちだからこそ、納得できるアドバイスなどが得られます。

介護の専門家であれば、状況が改善するために利用できる介護サービスなどを的確に紹介してもらうこともできるので、悩み解消に向けた近道といえるでしょう。

自分自身の時間を確保する

 

介護をおこなっていて自分の時間が全く取れないと感じている人は、これまで要介護者にしっかり向き合い介護をおこなってきた人です。責任感が強く、要介護者を守るべくさまざまなケアに取り組んできたと思います。

しかし、自分が悲鳴を上げていることにもしっかり耳を傾けて自分自身を大切にしてください。要介護者がいても自分の時間も確保しましょう。

先ほど紹介したレスパイトケアなどを利用すれば、介助者自身がゆっくりする時間を作れたり、したいと思っていることに取り組めたりと自分の人生も過ごせます。とくに、介護が辛いと感じていて身体的に影響が出ているなら休息が必要です。

これまで介護を頑張ってきた自分を褒めて、自分自身もしっかり労わってあげましょう。

利用できるサービスを利用する

 

紹介してきたように、介護サービスにはさまざまな種類があります。要介護者がいるからといってすべてを1人で介助していく必要はありません。できないことはプロに任せる、施設などで快適に過ごしてもらうなどあらゆる選択肢のなかから納得できるサービスを利用するとよいです。

介護が辛いと感じている状況ならば、決して無理はせずに頼れるものは利用していきましょう。

まとめ

介護をしている人が辛いと感じることは珍しくないので、負担を減らすためにできることを実践するのが望ましいです。介護が辛いと感じたら自分自身を守るためにも、どのような方法があるかを把握しておくと安心です。

ほかにも頼れる存在がいることがわかれば、自分1人で背負い込む必要もありません。今、介護が辛いと感じている人は、ほかのサービス利用なども検討してください。

体と心が壊れる前に介護から離れゆったりとした時間を過ごし、不調改善に努めることから始めるとよいです。要介護者をサポートしてくれる介護サービスや施設などもあるので、介護の専門家に相談することから始めましょう。