介護職の転職で後悔する理由とは?理想の職場と出会うためにできることを紹介

介護職の求人は多く、転職したいと考えている人にとってはチャンスも多く感じるかもしれません。しかし、介護職に転職した人のなかには想像と違ったと後悔している人もいます。
これから介護職へ転職しようと考えているなら、後悔しないための行動をとることが重要です。
そこで今回は、「介護職の転職で後悔した理由」を紹介しています。「介護転職で後悔しないためにできること」をチェックしておけば後悔せずに理想の職場と出会える確率もアップするでしょう。
介護職への転職を考えている人や、成功させたい人は参考にしてください。
介護職の転職で後悔した理由
介護職に転職して後悔する人は少なくありません。後悔する理由として、体力面や精神面への負担などがあります。また、人間関係や前職の働きやすさと比較して後悔する人もいます。
介護職への転職を考えている人は、後悔しないためにもほかの人がどのような理由で後悔しているかを把握しておきましょう。
体への負担が大きい
介護職は利用者の身体介護や生活援助などをおこない、日常生活をサポートする重要な役割を担っています。身体介護は利用者の身体を支え、入浴介助や移動介助などもおこないます。
自分よりも身長が高い人などを介助することも多く、身体への負担を感じてしまうことも多いです。日常的に身体を使う介助をおこなっていると腰や膝などに負担がかかり、身体を痛めてしまうこともあります。
前職などがあまり体力を使わない仕事だった場合、余計に体への負担が大きいと感じるでしょう。
人手不足で多忙
高齢化が進み今後も介護を必要とする人はさらに増加する見込みと言われていますが、
介護職は人手不足が深刻化しており、需要を満たしていません。人手が足りていなくても介護を求める利用者がいる状態だと、今いる職員でカバーしていかなければなりません。
そうなると、職員1人が請け負う業務量も多く休みが取りづらいなどの状況も発生します。多くの介護施設で従業員が不足しているため、転職先の介護施設でも多忙と感じる可能性は高いです。
また、就業時間が決まっていても人手不足だと残業が必要になることも珍しくありません。
想像していた業務内容とかけ離れている
転職前は介護職として思い描いていた仕事内容があるかもしれません。しかし、必ずしも希望していた配置先になるとも限らず、想像と実際の業務内容に大きな違いが見られることもあります。
また、想像よりも忙しく日々の業務をこなすので精一杯と感じることもあるでしょう。シフト制などの勤務で生活が不規則になったり、体力仕事が多かったりとイメージしていたものと実際の現場を経験してからの違いが大きいことから転職自体を後悔する人もいます。
人間関係がよくない
介護職は多くの人と関わり合いながら業務をおこないます。利用者、利用者の家族を始め、医師や看護師、ケアマネジャー、管理栄養士などの他職種の人との関わりも欠かせません。
各分野の専門家たちとの連携が必要ですが、関わる人が多い分それぞれとコミュニケーションをとっていかなくてはなりません。苦手な人がいたとしても業務上避けては通れないため、それがストレスになり後悔する人もいるようです。
人間関係は実際に働いてみてわかるため、事前に見極めるのが難しい部分でもあります。
また、職場全体の雰囲気がよくない場合精神的なダメージも大きいです。協力してくれない職員や、仕事を押し付ける職員などパワハラなどをする人がいる環境だと転職を後悔するのも仕方がないといえます。
前職の方が働きやすかった
転職している人は、前の職場よりも今の職場に魅力を感じたから転職した人がほとんどだと思います。比べてみないと今の職場がどのような環境かわからないと思いますが、前職の方が働きやすかったと感じると転職を後悔するようです。
働きやすい職場の特徴は以下のとおりです。
- コミュニケーションが円滑で人間関係が良好
- 福利厚生が充実している
- 教育体制が整っている
- 評価や給与など待遇面が適切
大前提として心身が健康な状態で働ける環境が整っていることが重要なので、これらか満たせていないと感じると前職への思いが浮かんでくることもあるでしょう。
介護転職で後悔しやすい人の特徴とは?
介護転職で後悔している人には共通点がある人も多いです。言い換えると、この特徴を把握しておけば介護転職の後悔を防げる可能性があります。
介護転職を考えているなら、それぞれの原因を把握して後悔しないような対策を立てましょう。
やりたい仕事の明確なイメージがない
仕事が楽しいと感じている人は、やりたい仕事ができている人が多いです。それは、自分がしたいと感じることがはっきりとしていて明確な目標がある状態。
反対に、やりたい仕事がなかったり仕事へのモチベーションが低かったりすると仕事が楽しいと感じづらいです。
介護転職をして後悔しやすい人は、介護職としてやりたい仕事の明確なイメージがないことが挙げられます。やりたい仕事が明確だと、忙しさなどを感じてもやりがいが感じられて後悔しづらいです。
即決して転職先を選んだ
違う業界から転職した人で、介護職がどのような業務をおこなうかや大変な部分などを知らずに仕事を決めると後悔する傾向です。また、条件面などだけを見てすべてを把握せずに決める人も注意が必要です。
すでに前職を退職していて、すぐに働きたいという思いから詳細を調べずに転職した人も後悔してしまいます。共通して言えることは、念入りなリサーチをおこなわずに即決して転職先を選んだことです。
仕事は今後の人生にも大きく影響を与えるものなので、目先のメリットだけを見てすぐに決断するのはおすすめしません。退職や転職を繰り返していると場合によっては、次の就職先が見つかりづらくなることもあるので慎重な行動が望ましいです。
介護職が向いていない
したい仕事と向いている仕事が一致していないこともあります。向いていない仕事であってもどうしてもやりたいという熱意があれば、それをカバーできるかもしれませんが、どのような仕事でもいいと感じているなら向いていない職業は避けた方がストレスもかかりづらいです。
介護職に転職して後悔した人のなかには、自身の性格などと介護職に必要なスキルが合わず介護職が向いていないと感じている人がいます。介護職が向いていない人の具体的な特徴は以下のとおりです。
- マイペースな人
- 体力に不安がある人
- 協調性がない人
- 気遣いができない人
- コミュニケーション能力が低い人
- 潔癖症な人
介護をしていると転倒や事故などのリスクに備え、急いで対応しなければならないこともあります。そのようなときにゆったりと行動していると利用者が危険にさらされます。
また、前述したように介護職は人手不足で忙しくハードワークです。そのため、効率的に時間を使いながら業務を遂行しなければならず、マイペースに仕事をしているといつまでも仕事が終わらない事態に陥ります。
業務をこなせないとほかの人がカバーするなどして、職場の人にさらなる負担を強いることにもつながります。体力が必要不可欠な介護職では体力に不安がある人は向いていません。
利用者の身体介護をおこなうには、自身が健康でなければサポートできません。夜勤などがある職場もあるため体力に自信がない人には難しい業務内容と言えます。
さらに、ほかの職種の人たちとも連携しておこなう業務なので協調性がない人や気遣いができない人だとスムーズな連携が難しいです。利用者が何を求めているか、悩んでいることなどを察知する気遣いができることも重要です。
また、コミュニケーション能力が低いと利用者とも上手く関係が築けません。介護職は利用者の身体に触れてさまざまなケアをおこなうため、潔癖症の人も向いていないです。
介護転職で後悔しないためにできること
これから介護職へ転職しようとしている人が後悔しないために、どのようなことをおこなえばよいか、転職活動中にできることを紹介します。また、自分の希望と実際の状況を客観的に把握することが重要で、転職先の情報を集めることも欠かせません。
介護業界や仕事内容を把握しておく
介護職へ転職するなら、介護業界や仕事内容について調べ把握しておくことが必要です。何も知らない状態で転職するとイメージとの違いに戸惑うはずです。
介護職に自身の性格が向いているかどうかのチェックもおこないましょう。よい面だけではなく、大変な部分など総合的な情報を確認します。
介護職へ転職してどのような仕事をしたいかを明確にしておくと仕事へのモチベーションも高まります。
やりたい仕事と業務内容がマッチしているか確認する
介護職と一口に言っても、施設などによって業務内容などにも大きく違いがあります。訪問看護やデイサービス、介護老人福祉施設など施設によって対象としている利用者や提供する介護サービスなども異なります。
自立している人のサポートと要介護度が高い入居者のサポートなどどのような人をサポートしたいかや、携わりたい業務などを明確にしておくとよいです。施設によっては夜勤などがあることも把握しておきましょう。
転職先候補を比較検討する
介護職は人手不足なので、求人を募集している施設はほかの業界と比べると見つかりやすいです。そのなかでも、しっかりとより希望する条件にマッチする転職先を見つけましょう。
転職を成功させるには、複数の転職先を比較検討することです。比べることで施設による違いがわかったり、自身が仕事においてどのようなことを優先したいかが見えてきます。
選択肢を増やすためにもハローワークなどのほかにも、介護職の転職求人サービスなど複数の媒体を利用するのもおすすめです。福利厚生や休日、業務内容など何を重視するか優先順位を決めておくと候補を見つけやすいです。
転職先の情報を入念にチェックする
転職先の候補がいくつか見つかったら、それぞれの転職先の情報を入念にチェックします。介護転職で後悔している人の特徴のなかでも、リサーチ不足によるものは多いです。
リサーチしておいた方がよい内容は以下のとおり。
- 業務内容
- 給料
- 休日
- 残業
- 福利厚生
- 勤務体制
- キャリアプラン
ほかの業界から介護職への転職をするなら、資格や経験がなくても働けるかどうかは確認しましょう。介護職として働く場合、その後資格取得が必要になるかや、どのようなキャリアアップが可能かなど将来的なことも含めて調べておくとよいです。
また、転職サイトや求人サイトによっては、職場で働いていた人の口コミなどを確認できるものもあります。現場の声を客観的に聞けることは転職活動でもメリットなので、確認できることはメリットもデメリットも含めて知っておくとよいです。
現場の様子を見て職場の雰囲気を把握する
働くうえで、人間関係がよいかどうかは重要なことです。しかし、実際に働いてみないとわからないことも多いです。
施設のなかには施設見学をおこなっているところもあるので、可能なら転職前に見学しておくことをおすすめします。現場を訪れると、目で見て体感して感じることも多いです。
見学の際に確認したいポイントは以下のとおり。
- 職員の対応
- 施設の雰囲気
- 利用者の表情
介護職に転職すると、あらゆる職種のスタッフとともに業務をおこないます。そのため、職員が利用者やほかの職員に対してどのような対応をしているかは、転職した際の重要な手掛かりとなります。
言葉遣いや対応の仕方などを見ると参考になるはずです。また、施設の広さや設備などもチェックしておきましょう。
清潔な環境が保たれていたら、細部まで丁寧に対応していることがわかります。職員であればその場限りで取り繕うことはできるかもしれませんが、利用者からはより普段と同じ状況が伝わってきます。
利用者はしっかりケアされているか、表情が暗くないかなどは、満足いくサービスが提供されているかどうかの判断基準です。見学した際に気になることがあれば質問をして確認しておきましょう。
面接や見学をしたからといって必ずその施設に入職しなければならないわけではないので、少しでも気になるところがあったらほかの施設も検討しましょう。
まとめ
介護職の転職で後悔しないためには、希望を明確にして転職先の情報を入念に確認することが重要です。事前にしっかりと対策をしてから転職活動をおこなえば後悔する確率も下げられます。
転職は将来にも影響を与えるものなので、リサーチなどを徹底して後悔しない転職先を見つけましょう。