【介護コラム】ALS(コイツ)と戦うー最終話ー

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介護ヘルパーとALSを発症した医師との実話
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絞れるほどの汗に懐かしさを感じながら、無事ケアを終えた。

最後に、ケアの別れ際にNから聞いた話を載せておきたい。「ALS(コイツ)と18年も戦っていれば、もう何も怖くない」、そう言っていたSさんだが、医師として週に2回、診察に臨む日の朝は、怖くて体の震えが止まらなくなるという。Nに「交代してよ」とせがんでくることもあったそうだ。自分の命に関しては怖いものはない彼でも、人の命を扱う事については怖いという。私たち介護の仕事も時として命のやり取りをする場面に遭遇する。利用者にとって、その日一日がどれほど大切でどれほど尊いものなのかを常に考えていかなければいけないと、背を正された気がした。

今なお病気と闘い続けているSさん。現役で診察に立てる間に、もう一回くらいインフルエンザの予防接種を打ってもらいに行かねば。

おわり

CURATOR
コラム著者/佐近健之 (介護支援専門員・介護福祉士・社会福祉士)
東京都出身。介護現場経験を経て、現在は介護人材の教育を担当しています。
音楽好きのビール党です。
Illustrator/エム・コウノ
千葉在住。デイサービススタッフとして勤務しています。
休日はイラスト、マンガ描いてます。似顔絵などイラストのご相談承ります!