埼玉県における介護職の給料相場を解説!全国比から収入アップに繋げる方法まで

埼玉県で介護の仕事を探している方の中には、埼玉県における介護職の給料・年収の水準が気になっている方も多いのではないでしょうか。
埼玉県に限らず、介護職の給料は職種や施設の種類、保有資格の有無などによって異なるため、転職前に相場を把握しておくことが大切です。
本記事では、埼玉県の介護職の平均給与額や、職種別・施設別の給料について解説していきます。
さらに、介護職の求人票を見るポイントや収入アップに繋がる方法も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
埼玉県における介護職の平均給料
埼玉県における介護職の給与相場を確認する場合、参考となるのは公的統計の数値と求人掲載データの2つです。
ただし、それぞれで算出方法や調査対象が異なるため、比較すると数値に違いがあります。
公的統計で大枠をつかみ、求人データで現在募集されている求人の給与条件を確認するという使い分けがおすすめです。
月給・年収の目安
2種のデータから埼玉県における介護職の月給・年収の目安を抽出すると、以下のような数字になります。
| 参考データ | 月収 | 年収 |
|---|---|---|
| 公的統計の数値 | 28万9200円(きまって支給す る現金給与額) | 394万1700円 (きまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額) |
| 求人掲載データ(2026年7月) | 30万円(月給換算) | 約360万円 |
(参考:令和7年賃金構造基本統計調査、求人ボックス給料ナビ)
公的統計の数値は、介護職員(医療・福祉施設等)を参照していますが、介護支援専門員や訪問介護従事者の項目が別で存在しているため、これらは含まれません。
対して求人掲載データは、施設介護・通所介護・訪問介護など複数の雇用形態や勤務形態をまたぐ、介護の仕事全般の求人情報をもとに算出されたものです。
全国平均との比較
以下は、同様のデータをもとに全国平均と比較した表です。
| 参考データ | 埼玉県における介護職年収 | 全国における介護職の年収 |
|---|---|---|
| 公的統計の数値 | 394万1700円 | 388万200円 |
| 求人掲載データ(2026年7月) | 約360万円 | 約340万円 |
令和7年賃金構造基本統計調査によると、全国における介護職員(医療・福祉施設等)の年収は388万200円で、埼玉県の年収水準はそれを上回る結果となっています。
求人掲載データでは介護職の全国平均は約340万円で、こちらにおいても埼玉県のほうが高い水準にある傾向です。
近隣都道府県との比較
埼玉県の介護職の給料は全国平均よりも高い可能性がありますが、近隣都道府県と比較した場合はどうでしょうか。
| 公的統計による年収換算額 | 求人掲載データ(2026年7月)の年収 | |
|---|---|---|
| 埼玉県 | 394万1700円 | 約360万円 |
| 東京都 | 438万7000円 | 約389万円 |
| 群馬県 | 375万5700円 | 約321万円 |
| 茨城県 | 380万9300円 | 約327万円 |
| 千葉県 | 429万5400円 | 約359万円 |
| 長野県 | 408万4000円 | 約320万円 |
| 山梨県 | 356万2200円 | 約324万円 |
公的統計による介護職の平均年収を近隣都道府県と比較すると、東京都が最も高く、埼玉県は、比較した7都県の中で4番目でした。
条件が異なる求人掲載データでは、東京都に次いで2番目に高い値が算出されています。
これらのデータは実際の年収を保証するものではありませんが、埼玉県における介護職の年収は比較した都県の中では、群馬県・茨城県・山梨県を上回っています。
埼玉県における介護職の職種別の給料相場
介護職に限らず、給料を比較する際に職種・資格の違いを無視すると、ミスマッチが生じやすくなります。
ここからは、公的統計に基づく職種別データと、求人掲載データで見る資格・カテゴリ別の相場を確認していきましょう。
公的統計で見る職種別相場
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、埼玉県の介護系職種として、以下に挙げた3つのデータが確認できます。
介護職員(医療・福祉施設等)
介護職員(医療・福祉施設等)の項目で見る年収の推測値は、すでに紹介した値も含めて以下のとおりです。
| 性別 | 年収の推測値 |
|---|---|
| 男女計 | 394万1700円 |
| 男性 | 423万9900円 |
| 女性 | 379万9600円 |
すでに解説したとおり、公的統計の介護職員(医療・福祉施設等)は、訪問介護従事者と介護支援専門員を除いたデータになります。
訪問介護従事者
訪問介護従事者の項目で見る年収の推測値は以下のとおりです。
| 性別 | 年収の推測値 |
|---|---|
| 男女計 | 370万7400円 |
| 男性 | 425万7600円 |
| 女性 | 334万4300円 |
今回の埼玉県の統計では、訪問介護従事者の年収換算額は介護職員(医療・福祉施設等)を下回っていますが、実際の給与は、雇用形態や勤務時間、移動時間の取り扱い、手当、賞与などによって異なります。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護支援専門員(ケアマネジャー)の項目で見る年収の推測値は以下のとおりです。
| 性別 | 年収の推測値 |
|---|---|
| 男女計 | 430万5800円 |
| 男性 | 510万6500円 |
| 女性 | 408万8700円 |
介護支援専門員として管理業務や記録業務の比重が高まる一方、介護報酬上の配置要件によって需要が安定しており、相対的に高い処遇水準が見て取れます。
求人掲載データで見る資格・求人カテゴリ別の相場
次に、求人掲載データで見る資格・求人カテゴリ別の相場について解説していきます。
介護福祉士
介護福祉士は国家資格の一つで、高齢や障害によって日々の生活に支障がある方の心身の状況に応じた介護を行うのが仕事です。
求人ボックス給料ナビ(2026年7月)によれば、埼玉県における介護福祉士の平均年収は約356万円で、全国平均の約333万円を上回っています。
ホームヘルパー
ホームヘルパーは、高齢や障害によって日々の生活に支障がある方の自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行います。
求人ボックス給料ナビ(2026年7月)によれば、埼玉県におけるホームヘルパーの平均年収は約351万円です。
全国の平均年収は約335万円で、求人掲載データでは、埼玉県が全国値を上回っています。
ケアマネジャー
ケアマネジャーは介護支援専門員を指し、介護保険制度を利用する方に対して、適切なケアが受けられるようプランの作成や関係先との調整を行います。
求人ボックス給料ナビ(2026年7月)によると、埼玉県におけるケアマネジャーの平均年収は約385万円で、全国平均の約370万円と比較して高い傾向です。
全国における施設形態別の給料相場
続いては、全国における施設形態別の給料相場を見ていきましょう。
厚生労働省が調査したサービス種類別平均給与額データをもとに、代表的な施設形態の特徴と給料水準について解説していきます。(参考:令和6年度介護従事者処遇状況等調査)
特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホーム(特養)は原則として要介護3以上の方が入所し、24時間の生活を支援する施設で、運営主体の多くは社会福祉法人です。
データによると介護職員の平均給与(常勤の者)は36万1860円で、ほかの施設形態よりも高い傾向にあります。
入所者の介護度が高いため身体介護の技術が磨かれやすく、施設によっては、身体介護を含む幅広い介護経験を積めますが、夜勤や介護度の重さを負担に感じる方もいます。
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設(老健)とは、リハビリを通じて在宅復帰を支援する施設を指します。
データによると介護職員の平均給与(常勤の者)は35万2900円で、施設の中では上位に位置する給与額です。
医療の専門職と連携しながら働くため、医師や看護師、リハビリ職などと連携する機会があります。
一方で、在宅復帰を目指す施設のため、利用者の入所や退居が比較的多く、長期間にわたって同じ利用者を支援する機会が限られる場合があります。
有料老人ホーム
有料老人ホームは民間企業や社会福祉法人などが運営する施設で、介護付き・住宅型・健康型の3種類があります。
データで確認できるのは、介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)の介護職員で、平均給与(常勤の者)は36万1000円と特別養護老人ホームに次ぐ高い水準です。
利用者の要介護度が幅広いため、得られるスキルも多様なものになる可能性がありますが、要介護度の高い方が中心の施設では、ケアの負荷が高くなる場合もあります。
通所介護(デイサービス)
デイサービスは、在宅の利用者が日中に通ってくる形態のサービスです。
データによると介護職員の平均給与(常勤の者)は29万4440円で、基本的に夜勤がないことから、月給は入所施設より低くなる傾向があると言えるでしょう。
入所施設と比べると身体的・精神的な負荷が軽めなため、日勤中心の働き方を希望する方が検討しやすい職場ですが、専門性の高いスキルが学びにくいと感じる方もいます。
グループホーム
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は、認知症の高齢者が少人数(1ユニット9人以下)で共同生活を送る施設です。
データによると介護職員の平均給与(常勤の者)は30万2010円で今回の統計では、平均給与額がデイサービスに比較的近い金額となっています。
家庭的な環境の中で入所者の自立を支援するため、少人数の利用者と継続的に関わり、認知症の特性や生活歴に応じた支援を行います。
一方で、施設規模が小さくスタッフの数が少ないと、入所者の傾向によっては負担が大きくなることもあります。
埼玉県で介護職として働くメリット
給与水準以外に、働く環境の整備状況もチェックしておきたい部分です。
ここからは、埼玉県で介護職として働くうえでの、具体的な強みについて解説していきましょう。
就業先の選択肢が広い
埼玉県で介護職として働く場合、メリットの一つと言えるのが就業先の選択肢が広い点です。
介護サービスの施設・事業所の数が多く、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院を合わせた施設数は全国4位の水準にあります。(参考:令和6年介護サービス施設・事業所調査)
また、有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅を合わせた数は全国で6位です。(参考:有料老人ホームの現状と課題・論点について)
選択肢があることは、初めての就職先探しはもちろん、複数の施設形態や求人を比較できるでしょう。
介護人材の支援制度が手厚い
埼玉県は、介護職への参入・定着を支援するための公的サービスも充実しています。
例えば、埼玉県が運営する介護職向けポータルサイト「SAITAMA KAIGO NEXT」では、eラーニングによる資格取得、就職相談などの支援を受けることが可能です。
キャリアアップ研修や職場体験なども実施しており、介護人材の確保に悩む事業所向けの支援も行っています。
処遇改善加算の取得率が比較的進んでいる
介護職員等処遇改善加算(処遇改善加算)とは、介護職員の賃金引き上げと働きやすい環境を整備するために定められた介護報酬の加算制度です。
2021年1月サービス提供分時点での埼玉県内の処遇改善加算取得率は93.9%で、同時点の全国平均92.9%をやや上回る水準でした。(参考:介護職員処遇改善加算等取得促進支援事業に係る取組事例集)
2024年に処遇改善加算の一本化が行われたあとの全国平均取得率は95.5%ですが、埼玉県の実数は現時点で公開されていません。
93.9%という歴史的水準から見ると、埼玉県が取得率の低い県と言える根拠は乏しいため、処遇改善加算の取得率は比較的進んでいると評価できるでしょう。
介護職の求人票で見ておきたいポイント
これまで埼玉県における介護職の給料について解説してきましたが、就職・転職する場合、実際に得られる給料は求人票から判断します。
入職後に想定より手取りが少なかったと感じるケースを防ぐためにも、求人票を見る際は以下のポイントを押さえておきましょう。
基本給・手当の内訳
求人票に記載された月給は、基本給に各種手当を含めた合算額で表示されるケースがあります。
仮に一定数の夜勤手当が含まれていた場合、その夜勤回数に満たないと給与額が減少する恐れがあるので注意が必要です。
また、基本給が20万円で各種手当が10万円の場合と、基本給が27万円で手当が3万円の場合では、賞与の計算基礎となる金額が異なります。
求人票では月給の内訳(基本給・処遇改善手当・資格手当など)を必ず確認し、手当が毎月固定で支給されるものかどうかも併せてチェックしましょう。
夜勤の回数と手当
入居型施設の求人では、夜勤の回数と1回あたりの夜勤手当が給与額に大きく影響します。
夜勤手当の相場は1回5000円〜8000円程度が目安とされているため、夜勤の回数次第で2万円〜3万円程度の差が生まれるケースも少なくありません。
入職後のギャップを防ぐためにも、実際の夜勤回数、夜勤手当の額、夜勤の人数などを確認しておくと安心です。
年間休日
求人票をチェックする際は、年間休日数の確認も必要です。
一般的に110日が標準的な水準と言われており、120日以上あればプライベートの予定も立てやすいと判断できるでしょう。
また、年間休日の数字だけでなく、希望休の取得実績や有給休暇の取得率も確認しておきたいポイントです。
休日にもさまざまなパターンがあるため、休日の定義についても応募前に確認しておくことをおすすめします。
埼玉県で介護職の給料を上げる方法
埼玉県で介護職として働く場合、将来的な収入増を期待する方もいるでしょう。
介護職で給料を上げるには、以下に挙げた4つのアプローチ方法があります。
資格取得でベースアップを狙う
介護職では、以下のように保有資格によって給料が変わる傾向にあります。
| 平均給与額 | |
|---|---|
| 保有資格あり | 33万9960円 |
| 保有資格なし | 29万0620円 |
(参考:令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果)
資格保有者と無資格者では約5万円の差があるため、介護職において資格取得を目指すことが、収入増に繋がる可能性は十分あります。
また、実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験するには、従業期間3年以上かつ従事日数540日以上の実務経験と、実務者研修の修了が必要です。
国家資格である介護福祉士を取得することで、職場によっては資格手当の対象となり、収入アップにつながるでしょう。
キャリアアップ・職位変更で収入を伸ばす
介護主任やユニットリーダー、サービス提供責任者などの役職・リーダー職に就くことで、役職手当や管理職手当が加算され月給が上がります。
また、施設長・管理者へとキャリアを積むことでさらなる収入増を見込むことも可能です。
資格取得とキャリアアップを組み合わせることで、相乗的に収入を伸ばせる可能性もあります。
夜勤を増やす
夜勤手当は、追加の資格取得や職位変更とは異なり、月収を増やせる即効性の高い手段です。
1回の夜勤手当は施設によって異なりますが、一般的に3000円〜1万円程度とされており、月に夜勤を2回増やすだけで、月収が6000円〜2万円程度増える計算になります。
夜勤によって収入アップを目指す場合は、体調や周囲の状況と相談しながら、無理のない範囲で回数を設定しましょう。
転職する
現在の職場で収入アップが見込めない場合、転職も一つの選択肢です。
転職先を選ぶ際の具体的な視点としては、以下のようなものが挙げられます。
- 基本給が高く設定されているか
- 賞与の支給月数と過去実績が明示されているか
- 資格手当・夜勤手当の金額が明確か
- 処遇改善加算の取得状況はどうか
転職エージェントや埼玉県の公的就職支援を活用しながら、複数の施設で条件を比較しつつ検討してみましょう。
まとめ
埼玉県における介護職の給料は、公的統計と求人掲載データのいずれを参照しても、全国平均とおおむね同水準かそれを上回る傾向にあります。
介護職として働ける就業先の選択肢が広く、介護人材の支援制度も充実していると言えるでしょう。
実際の給料は、勤務先の施設形態や夜勤の回数、資格の有無などで異なります。
埼玉県で介護職として働くことを検討している方は、本記事の内容を参考にして、自身の状況に見合った給与水準の職場を探してみてください。






