menu

介護福祉士国家試験について思ったこと

介護福祉士国家試験について思ったこと

4月を迎え、ケアリッツマガジンも無事1歳となりました!
これからも、介護に関わる情報や会社のことなど、いろいろとお伝えしていければと思っています。

さて、先月末に介護福祉士試験の合格発表がありましたね!
試験に無事合格された方、本当におめでとうございます。

今年の試験は、どんな状況だったのか、ニュースが発表されていました。

6万5574人の新たな介護福祉士が誕生! 昨年度から1万人増 合格率は70.8%(出典; Joint介護)

介護福祉士試験の動向に対しての考察

昨年は、受験要件が変わった結果、介護福祉士の受験者数が15万人台から7万人台へと半数にまで落ち込み大きな話題となりました。
その辻褄合わせか、合格率は60%弱から7割超へと大きく上がりました。

今年はどんな傾向になったのでしょうか??

まず受験者ですが、昨年の76323人からは大きく増加し、92654人となっています。

新しい制度になる前に駆け込みで受けた分、昨年が減りすぎた可能性もあり、今後も9万人前後で推移していくのではないかと考えられます。
あるいは、新要件に対応すべく実務者研修などを修了する人の数が増えてきている可能性もあり、そうするともう少し伸びていく可能性もあります。

合格率は、昨年とあまり大きく変わらず、70.8%と7割越え。
こちらも、受験者数が大きく変わらない限りは過去の水準に戻ることなく、今後もこの水準で推移していくのではないでしょうか?

介護福祉士の合格率について

ところで合格率7割越え、というのはどう捉えるべきでしょうか?

他の医療系国家試験を見てみると、看護師、医師、薬剤師を始め、救命救急士や臨床検査技師など、すべて同じように合格率は7割以上の水準です。

そう考えると、介護福祉士も妥当な水準のように思えますが、これらの資格とは大きく違う点があります。
介護福祉士以外の医療系国家資格は、ほぼ養成学校ないしは大学を卒業した後に受ける試験となっているのです。

つまり、みっちり年単位で教育を受けた後に受ける試験で7割が合格、というのが正しい解釈です。

一方で、介護福祉士は養成校のコース以外に、実務者研修というルートがあります。
それにもかかわらず、一律合格率が7割、というのはいささか簡単すぎるのではないか?とも思えます。

民間資格ではありますが、養成学校を経ず受けられる資格の例として、ケアマネジャーでは15-20%前後の合格率となっています。

おそらく厚生労働省としては、本来は養成校コースのみにして合格率7-8割というのを本来の理想としているのではないでしょうか?
その証拠に、実務経験が3年以上で受けられたものを、実務者研修が必須、と制度が変わっています。
とはいえ、介護士が不足している中で合格率を下げるわけにもいかないため、今のような合格率に落ち着いている、と言えるでしょう。

人数を増やすことも重要ですが、資格そのものに価値を持たせる意味では、合格率のところも今一度よく考えてみる必要があるのかもしれませんね。

CURATOR
ケアリッツマガジン運営者 Yuri
普段の業務に加えて、いろいろと記事を書いて情報発信しています。プライベートでは女子力高めなことが好きです。