フリーランスの新たな生き方?バーチャル株式会社という仕組み

介護というよりは、弊社のもう一つの事業でもあるITに主に関わるトピックなのですが、訪問介護に関しても少し関わりのある内容かもしれません。

友人の会社が面白いことを始めました。

フリーランスのバーチャル株式会社化を実現する「Freelance Basics」開始

この取り組みが進んでいくと、会社という枠組みが将来的にゆらいでいくかもしれない、画期的な取り組みなのではないか、と思っています。

サービスの背景

そもそもこのサービスを発表したLancersという会社なのですが、元々は、仕事をしてほしい人がこのプラットフォームに依頼を出すと、それをフリーランスの人が請け負って仕事をする、という、いわゆるクラウドソーシングの大手です。

現在、働き方改革などが叫ばれる中、どんどん副業なども解禁する動きが出てきており、より「個人」の能力をどう生かすかが需要になってきた世の中において、クラウドソーシングもその追い風を受け、非常に成長しています。

Lancersとしては、これまでこうしてスキルを持つ個人のフリーランスと、発注したい企業をつなぐビジネスを行ってきたわけですが、今回は、フリーランスがより働きやすい環境を作るためのサービスを発表した、という流れです。彼らとしては、このビジネスの収益自体も去ることながら、これによってフリーランスとして生きていく人が長期的に増えてくれれば、クラウドソーシング自体のマーケットも伸びていく、という狙いがあるのでしょう。

サービスの仕組み

サービスは、経営陣に元コンサルタントもいるLancersだけに、極めてロジカルに導き出されたラインナップとなっています。

ビジネスというものを大きく分解してみると、営業活動、サービス提供、そして管理、の3つに分かれます。営業活動は、まさにランサーズが元々提供しているクラウドソーシングの得意分野。サービス提供は、そもそもフリーランス本人の得意領域です。

また、フリーランスに対して正社員でないことの不安を中小企業庁がアンケート調査したものによれば、「顧客獲得」を筆頭に、「社会保障」「モチベーション維持」「専門スキル・経営知識の習得」といった内容があがっていることがわかります。

というわけで、この双方から導き出されるのは、経理、法務、人事、労務といった管理に関わる領域、そして将来に向けての安定を生み出す補償やスキルアップ・モチベーションアップ、といったものをフリーランス向けにサポートするサービス、というわけです。

現状第一弾としては、このうち経理や法務といったものについて、士業の人間からアドバイスをもらえるサービスをワンコイン以下のサブスクリプションモデルで提供する(要は500円以下の毎月定額制、ですね)というもの。
確かにフリーランスの大きな悩みは、契約書の取り交わしや税の申告の部分も大きいでしょう。

他に、教育のプログラムの提供、フリーランス用のシェアハウス・コワーキングスペースの提供、そして社会的信用度が問題となりなかなか金融へのアクセスが閉ざされるフリーランス向けのレンディング(融資)の仕組みやクレジットカードの提供、といったラインナップが現在用意されています。

今後はさらに、保険や先払い報酬などといった仕組みや書類作業の効率化ツールなどにも広げていくようです。

フリーランスであることの不利さがどんどんなくなっていくことにより、会社に属するという意味をどう持たせるか、というのが企業側としては問題になってくることでしょう。

これまでのような、顧客の提供と事務作業の代行を提供する、という機能しか持たない特定派遣会社のような存在は、立ち位置が今後苦しくなってくることが予想されます。

会社として、社員に対してこうしたもの以外に何を提供していくのか、何を会社のよりどころとしていくのか、というところを考えていくと、それは会社のビジョン、理念やミッション、バリューといったものに他なりません。

会社というものは、ただ潰れなければいい、安定して存続していればいい、ということではなく、どう成長してどう世の中に価値を提供していくのか、何を目指すのか、といったことを示していかないと、厳しい社会になっていくことでしょう。

上場企業やベンチャー企業などは、株主に対して常に行ってきたことではありますが、中小のオーナー企業などは今後岐路に立たされることになるかもしれませんね。

訪問介護事業への意味合い

フリーランスに代表されるのは、いわゆるSEやデザイナーなどといった職種だと思いますが、実は訪問介護におけるヘルパー、というのも、かなり似たような存在と言えるかもしれません。

私たちは、SEによるシステム開発と訪問介護、という2つのビジネスを展開しているわけですが、そもそもがこれらのビジネスに共通点を見出したからこそ、一見全く違うこれらの2つの仕事を同時に手掛けています。(共通点を例として挙げると、顧客は多いが人手不足、一般的に労働環境が悪く離職率が高い、人の数が売上に比例する、など)。

訪問介護においても、特に登録ヘルパーについては、会社というのはただの仕事をあっせんしてくれる事務処理センターでしかありません。とはいえ、訪問介護の会社はまさに社員10人以下の零細企業が乱立している状態でもあり、そうした会社ひとつひとつが壮大な理念やミッションを掲げて経営をしていくことは非常に困難です。

訪問ヘルパーに対して、このランサーズのようなサービスを介護に特化した形で打ち出す会社が現れると、もしかすると介護業界の仕組みがガラッと変わることもあり得るかもしれません。

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ケアリッツマガジン運営者 Yuri
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