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介護職の職務経歴書の作成方法は?項目別の書き方やルールを解説

介護職の職務経歴書の作成方法は?項目別の書き方やルールを解説

介護職で中途採用に応募する場合は、履歴書だけでなく職務経歴書の提出が必要です。

中途採用への応募経験がない場合「職務経歴書の書き方が分からない」「例文を参考にしながら書きたい」と悩む方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、介護職の職務経歴書の書き方を項目別に分かりやすく解説していきます。

職務経歴書の作成に関するルールや失敗例も紹介していくため、介護職への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

職務経歴書の作成に関する基礎知識

まずは、職務経歴書を作成する前に把握しておきたい知識やルールについて解説していきます。

用紙サイズ・枚数・カラー

 

採用試験を受ける企業から特に指定がない限り、職務経歴書はA4サイズ(210mm×297mm)の用紙を使用するのが一般的です。

A4サイズの紙を使用する理由は、ビジネス文書の標準とされており担当者も扱いやすいからです。

履歴書がB5サイズの場合でも、無理にサイズを合わせる必要はありません。

枚数は1~2枚、多くても3枚以内に収めてください。

職務経歴書の用紙のカラーは、白色の無地が基本です。

職務経歴書はビジネス文書のため、白以外の色や模様が入っている用紙を使うと悪目立ちするので注意しましょう。

作成方法

 

職務経歴書の作成方法は、手書きとパソコンのどちらでも可能です。

手書きとパソコンのメリット・デメリットを比較して、自分に合っている作成方法を選択しましょう。

 

作成方法手書きパソコン
メリット・人柄や熱意が伝わりやすい

・採用担当者の印象に残りやすい

・間違いを修正しやすい

・読みやすい

・パソコンのスキルをアピールできる

デメリット・作成に手間がかかる

・読みにくくなる可能性がある

・間違えた場合は最初から書き直しになる

・誤字・脱字に気が付きにくい

・文章量が多くなりやすい

 

パソコンで作成する場合に適したフォントは明朝体で、MS明朝かヒラギノ明朝が使用されるケースが多いです。

文字のサイズは、10.5ポイントから11ポイントにすると見やすいでしょう。

職務経歴書の書き方

 

職務経歴書には、編年体形式・逆編年体形式・キャリア形式の3つの書き方があります。

それぞれの形式の特徴や、どのような方に向いているのかをチェックしていきましょう。

 

【編年体形式】

編年体形式は、これまでの職務経歴を時系列順に整理してまとめる方法です。

過去から現在までのキャリアの流れがひと目で把握できるため、採用担当者にとっても読みやすい形式になります。

シンプルで分かりやすいことが利点ですが、単調な印象を与えやすいため、見出しを工夫したり、フォントの種類や強調を適切に活用したりすることで、読みやすさを向上させるのがおすすめです。

編年体形式は、転職回数が少ない方や介護職の経験が浅い方、未経験の方に向いています。

また、長年の勤務歴を生かし、介護職の熟練度をアピールしたい場合にも適した形式です。

 

【逆編年体形式】

逆編年体形式は直近の職務経歴を最初に記載し、時系列を遡る形でまとめる方法です。

直近の実績や業務内容を強調しやすく即戦力としてのアピールが可能なため、採用担当者の目を引きやすいのが特徴です。

ただし過去からの成長過程が分かりにくくなるため、職務経歴書のほかに自己PRや面接で、キャリアの流れや経験を補足できるよう準備しておくとよいでしょう。

直近の経験やスキルを強調したい方や、介護業務の経験が長く、即戦力としての採用を狙う方に向いています。

 

【キャリア形式】

キャリア形式は職務経歴を時系列ではなく分野ごとに整理し、特定のスキルや職務経験を強調する方法です。

介護職に関係のない職務経験は簡潔にまとめることができるため、得意分野や専門性を明確に伝えられます。

一方で、成長の過程や具体的な職歴の流れが伝わりにくいため、分野ごとに整理する際はできるだけ分かりやすく記載することが重要です。

この形式は社会人経験が長い方や転職回数が多い方、さまざまな分野の経験があって特定のスキルや実績をアピールしたい方に適しています。

【介護職向け】職務経歴書の書き方と例文

ここでは、職務経歴書の書き方を項目別に解説していきます。

日付・氏名

 

まずは職務経歴書の上部中央に「職務経歴書」とタイトルを付けたら、一段下に右寄せで日付、その一段下に氏名を記載します。

日付は書類の提出日か投函日にするのが一般的で、履歴書も日付を合わせてください。

和暦と西暦はどちらでも可能ですが、文書内で統一する必要があります。

氏名は右詰めで記載し、姓と名の間には空白が必要です。

職務経歴書は公的な文書のため、戸籍に記載されている漢字を使用しましょう。

職務要約

 

職務要約は、これまでの職務経歴を簡潔にまとめた文章であり、採用担当者に自分のキャリアの概要を伝えるための重要な項目です。

具体的な職務内容は職務経歴の欄に記載するため、ここでは要点を端的にまとめることが大切です。

目安としては3行から5行程度、文字数で換算すると250~300文字以内に抑えると、読みやすくなります。

文章が長すぎると、話を簡潔にまとめる力が不足している印象を与えてしまうため、要点を整理しながら作成しましょう。

職務要約は必須ではありませんが、転職回数が多い場合や異なる職種の経験がある場合は、職務経歴の流れを理解しやすくするために記載することをおすすめします。

職務経歴

 

職務経歴は、これまでの職歴や業務内容を具体的に伝えるための重要な項目です。

どのような企業や施設で勤務していたのかを整理して、採用担当者に分かりやすく伝えることが求められます。

職務経歴の記載方法は、一般企業での勤務経験がある場合と、介護施設での勤務経験がある場合で異なります。

業務内容を明確にするために「いつ・どこで・誰に対して・どのような業務を行い・どのような成果を得たのか」を記載すると、より分かりやすくなるでしょう。

また役割や役職、具体的な業務内容や実績を明示することで、自身の経験やスキルを的確に伝えられます。

文章を長く羅列するよりも箇条書きなどを活用して、読みやすさを意識して整理しましょう。

 

【施設名・法人名は正式名称で記載】

施設名や法人名は、正式名称を記載することが基本です。

例えば「特養」と省略せずに「特別養護老人ホーム」、「サ高住」は「サービス付き高齢者向け住宅」と書くようにしましょう。

略称や通称を使用してしまうと、採用担当者からの信頼が低下するおそれがあります。

正式名称が分からない場合は、施設の公式ホームページなどで確認してから記載すると安心です。

 

【数値は具体的に記載】

職務経歴の記載では従業員数や勤続年数、業務実績などの数値をできるだけ具体的に示すことが重要です。

「長年」や「多くの」といった表現よりも「勤続3年」や「従業員数100人」と記載したほうが、採用担当者に正確な情報が伝わります。

また、業務の成果を示す際にも「業務効率を向上」ではなく、「業務効率を20%向上」といった具体的な数値を用いることで、経験やスキルのアピールにつながります。

保有資格

 

職務経歴の次に、保有資格や免許を記載します。

取得年月日も明記し、応募先の施設や事業所で生かせる資格を中心に書くと効果的です。

特に応募要件で指定されている資格がある場合は、必ず記載しましょう。

また、資格や免許は略称ではなく、正式名称で記載することが大切です。

例えば「ケアマネージャー」は正式名称の「介護支援専門員」と書き、「普通自動車免許」は「普通自動車第一種運転免許」と明記することで、採用担当者に正しく伝わります。

正式名称が不明な場合は、資格証や公式機関のサイトで確認してから記載しましょう。

 

【介護職でアピールできる資格】

介護職への転職を考える際、以下の資格を持っていると採用時に有利になります。

  • 介護福祉士
  • 認定介護福祉士
  • 介護支援専門員
  • 認知症介護基礎研修
  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修

 

これらの資格を取得していることで、資格手当が支給される可能性が高く、給与のアップにもつながります。

特に介護福祉士や介護支援専門員は、キャリアアップや昇給のチャンスが広がるため、取得を目指す価値のある資格です。

資格によっては特定の業務を担当できるようになり、職場での活躍の幅が広がるため、保有資格をしっかりアピールすることが重要です。

 

【資格は取得した順に記載】

資格や免許は、取得した順に箇条書きで記載するのが一般的です。

時系列で整理することで、採用担当者が経歴を把握しやすくなります。

なお、介護や福祉に直接関係しない資格でも、努力して取得したものはアピール材料になるでしょう。

資格を取得した背景や目的を伝えることで、採用担当者に意欲的な印象を与えられます。

自己PR

 

自己PR欄では、自分の強みや熱意をアピールできる絶好の機会です。

介護職の自己PRを考えるときは、下記の項目を参考にしてください。

  • 志望動機を明確にする
  • 志望理由に実体験を結びつける
  • 自分の強みがどのように生かせるのかを考える
  • 施設や事業者の魅力を理解する

 

採用担当者が理解しやすいように、簡潔な文章にしましょう。

どうしても自己PRが思い浮かばない場合は、施設や事業所の公式ホームページをチェックし、共感できる部分を探してみてください。

 

【介護職の経験を生かした自己PRの例文】

介護職員として2年間勤務し、要介護度の高い入居者の介護や見守りを担当する中で、必要な技術や知識を習得しました。

また、認知症フロアを担当した際には、チームで連携しながら支援を行うことの重要性を実感し、協力しながらよりよいケアを提供する姿勢を学びました。

人と関わることが好きで、入居者との何気ない会話や日々のふれあいにやりがいを感じています。

今後も培ってきた経験を生かし、利用者一人ひとりに寄り添った丁寧なケアを提供できるよう、努めていきたいと考えています。

 

【未経験から介護職を目指す場合の自己PRの例文】

私の強みは相手の気持ちを理解し、寄り添うことができることです。

学生時代に参加したボランティア活動で、認知症の利用者と関わる機会がありました。

その方はいつも不安そうな表情をされていましたが、話をじっくり聞いて寄り添う姿勢を大切にすることで、次第に笑顔が増えていきました。

「あなたと話すと安心する」と言われたことが、今でも心に残っています。

この経験を通じて人と深く関わる仕事に魅力を感じ、介護職を目指すことを決意しました。

未経験ではありますが一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、信頼関係を築ける介護職員になれるよう、努力していきたいと思います。

介護職の職務経歴書の書き方のポイント

続いては、介護職の採用につながる職務経歴書の書き方のポイントを解説していきます。

行頭と行末をそろえる

 

職務経歴書は横書きで作成するため、左端と右端の文字がそろっていないと読みづらくなります。

パソコンで作成する場合も手書きの場合も、行頭と行末はそろえることを意識しましょう。

余白は左右と下が20~25mm、上が25~30mm程度に設定すると、バランスよく仕上がります。

1行の文字数は40字前後にして1文はできるだけ2行以内に収めると、可読性が向上します。

業務内容は詳しく書く

 

職務経歴書では、経験した業務内容をできるだけ具体的に記載することが大切です。

「高齢者のサポートに励んできた」と書くよりも「高齢者の食事介助や排泄介助、支援計画策定に取り組んできた」と記載すると、採用担当者に伝わりやすくなります。

どのような業務を担当したのかを明確にするために、実際の作業内容をノートに書き出して整理してみるのもよい方法です。

施設の情報は具体的に書く

 

前職の介護施設や事業所に関する情報は、できるだけ具体的に記載することが重要です。

「多くの利用者に対応してきた」と記載するよりも「1日あたり〇名の利用者の介護や見守りを担当した」と書くことで、実際の業務内容が伝わりやすくなります。

また、勤務していた施設が入所型なのか通所型なのか、日勤のみなのか夜勤にも対応していたのかなども記載すると、採用担当者に具体的な働き方をイメージしてもらいやすくなるでしょう。

実際に担当した業務内容と併せて施設の特徴や規模を記載することで、より説得力のある職務経歴書に仕上がります。

内容を詰め込みすぎない

 

職務経歴書は情報を詳しく書くことも大切ですが、あまりに多くの内容を詰め込みすぎると、かえって伝わりにくくなります。

採用担当者がひと目で必要な情報を把握できるように要点を整理し、重要なポイントを明確にしましょう。

経歴をただ羅列するのではなく、簡潔に要約することで読み手にとって分かりやすい職務経歴書になります。

内容が多すぎると伝えたい情報が埋もれてしまう可能性があるため、適度なバランスを意識することが大切です。

読みやすいレイアウトにする

 

職務経歴書には決まった形式がないため、見やすいレイアウトを工夫することも重要なポイントです。

例えば、見出しを適切に設定して重要な部分を強調することで、文章にメリハリを付けることが可能です。

箇条書きを活用して必要に応じて番号や記号を使うと、情報が整理されて読みやすくなります。

レイアウトが整った職務経歴書は、採用担当者にもよい印象を与えられる可能性が高まります。

職務経歴書の提出方法とマナー

職務経歴書の提出方法は、メール・郵送・手渡しの主に3つです。

ここでは、職務経歴書の提出方法について解説していきます。

メール

 

応募先の事業所や施設からメールでの提出を指定された場合は、決められた期日までに職務経歴書を添付して送信します。

職務経歴書をWordやExcelで作成した場合は、PDF形式に変換してから送るのが基本です。

PDF形式にすることでレイアウトの崩れを防ぎ、第三者による編集を防ぐことができます。

 

【メールで提出する場合のマナー】

メールで職務経歴書を送る際は、件名に「職務経歴書提出」と記載し、応募者の氏名も加えます。

本文には会社名や採用担当者の氏名、応募書類を添付していることを明記し、必要に応じてPDFファイルのパスワードを記載してください。

応募先から特に指示がない場合はパスワードを設定する必要はありませんが、セキュリティ意識の高さをアピールできます。

本文の一番下には自身の氏名・電話番号・メールアドレスを記載しましょう。

郵送

 

郵送で提出する場合は、履歴書や添え状と一緒に送るのが一般的です。

添え状を同封することで、より丁寧な印象を与えられます。

職務経歴書は信書に分類されるため、日本郵便株式会社または総務大臣の許可を得た信書便事業者のみ送付可能です。

運送会社のメール便や宅配便では送れないため、注意してください。

 

【郵送する場合のマナー】

郵送する際は、A4サイズの書類を折らずに入れられる角形2号の封筒を使用します。

封筒の色は茶色でも問題ありませんが、白を選ぶと明るく丁寧な印象を与えられます。

また、書類が折れたり汚れたりしないように、クリアファイルに入れてから封筒に入れると安心です。

封筒の表には応募先の住所・宛先を記載し、左側に赤字で「応募書類在中」と明記します。

企業宛ての場合は「御中」、採用担当者個人宛ての場合は「様」を敬称として使い分けましょう。

裏面の左下には、自分の郵便番号・住所・氏名を記載します。

期日に遅れないよう、余裕を持って発送しましょう。

面接

 

面接時に職務経歴書の提出を求められている場合は、郵送時と同様にクリアファイルに入れて封筒に入れた状態で持参します。

すぐに手渡せるようにするため、封は閉じずに持って行きましょう。

なお、書類が折れたり汚れたりしないよう、大きめのカバンに入れて持参すると安心です。

封筒の表面には宛先を記載せず、「応募書類在中」とだけ書きます。

裏面には郵送と同じく、応募者の郵便番号・住所・氏名を記載してください。

 

【面接で手渡しする場合のマナー】

面接官に手渡す際は、封筒から履歴書と職務経歴書を取り出し、クリアファイルに挟んだ状態で渡しましょう。

封筒の上にクリアファイルを重ね、相手が読みやすい向きで差し出すのがポイントです。

手渡すタイミングは、面接官から求められたときが基本です。

指示がない場合は面接の最後に「履歴書と職務経歴書をお持ちしました」と伝えて提出するとスムーズでしょう。

【介護職向け】職務経歴書の失敗例

職務経歴書のミスが直接の不採用理由になる可能性は低いものの、採用担当者に悪い印象を与えてしまうおそれはあります。

ここでは、介護職の職務経歴書でよくある失敗例を紹介していきます。

応募先に好印象を持ってもらうためにも、作成前に確認しておきましょう。

提出しなかった

 

介護施設の管理職候補の面接で、職務経歴書の提出が必要だったにもかかわらず、介護職の実績がなかったため持参しなかったところ、不採用になってしまったケースがあります。

提出しなかった時点で、「やる気がない」「指示に従えない」と判断されてしまった可能性が高いでしょう。

履歴書にも経歴を記載する欄はありますが、それだけでキャリアや意欲は十分に伝わりません。

たとえ介護職の経験がなくても、これまでの業務経験の中で生かせるスキルや、仕事に対する姿勢をアピールすることが重要です。

職務経歴書は自分の強みや貢献できることを具体的に伝える手段となるため、経験が少なくても提出するようにしましょう。

作文形式で書いた

 

職務経歴書を作成するのが初めてだったため、介護職に就いてから現在に至るまでのことを長々と作文形式で書いてしまい、面接官が困ってしまったケースもあります。

職務経歴書には履歴書のように決まったフォーマットはありませんが、自由に書けばよいというわけではありません。

経歴を分かりやすく伝えるために、記載するべき基本的な項目を押さえておくことが大切です。

長文で読みづらいと感じる採用担当者も多いため、適切に見出しを付けたり箇条書きを活用したりして、ポイントを整理するとよいでしょう。

枚数が多くなった

 

介護職として数十年の経験があり、かつ転職回数も多いため書ききれないと悩む人もいるでしょう。

キャリアが長く、すべての経歴を書くと枚数が増えてしまう場合は、特に実績のある代表的な職歴を2~3つピックアップするのがおすすめです。

面接で職務経歴書に書ききれなかった部分を補足することもできるため、臨機応変に対応しましょう。

枚数が多すぎると、採用担当者に最後まで読んでもらえない可能性があるため、簡潔にまとめることを意識してください。

どの職務をアピールするか優先順位を付けて選び、採用担当者が知りたいポイントを端的に伝えることが重要です。

誤字を修正しなかった

 

以前勤めていた介護施設の名称を間違えたまま職務経歴書を提出し、面接の際に指摘されてしまったケースがあります。

書き直すのが面倒で、そのまま提出してしまったことが原因でした。

履歴書と同じく、職務経歴書も誤字や脱字は厳禁です。

特に、施設名や資格名などは正式名称で記載するように注意しましょう。

施設によっては名称が似ている場合もあるため、誤解を招かないようしっかりと確認し、記入ミスを防ぐことが大切です。

誤字脱字があると「確認不足のまま仕事を進めてしまう人」という印象を与えかねません。

手書きの場合は最初から書き直しが必要になるため、作成後は必ず見直しを行い、誤字脱字がないかチェックしてから提出しましょう。

内容が薄かった

 

介護職の経験が8年以上あるにもかかわらず、同じ施設で同じ業務を続けていたため、書くことが少なく、内容が薄くなってしまったケースもあります。

特に転職経験がない場合、職務経歴書が簡素な内容になりやすいです。

職務内容は「介護業務を担当」など一言で終わらせるのではなく、施設の種類や利用者の人数、具体的な業務内容などを詳しく記載すると、より伝わりやすくなります。

業務で工夫したことや取り組んだことも交えて書くと、仕事に対する意欲や貢献度もアピールできるでしょう。

ノートに書いてしまった

 

手元に適切な用紙がなかったため、普通のノートに職務経歴を記入して提出したところ、「学生の作文のようだ」と面接官に言われてしまったケースがあります。

本気で転職を考えていることを採用担当者に伝えるためには、きちんとした用紙を用意することが重要です。

手書きの場合は、市販の職務経歴書を活用しましょう。

また、用紙の選び方だけでなく、書類の見た目も重要な要素です。

折れや汚れがないかを確認して清潔感のある状態で提出することで、細かい部分にも気を配れる人という印象を与えられます。

仕事でも丁寧な対応ができると感じてもらえるよう、職務経歴書の作成時には気を付けましょう。

【介護職向け】職務経歴書の書き方でよくある質問

最後に、職務経歴書の書き方でよくある質問に回答していきます。

転職回数が多い場合は?

 

たとえ転職回数が多くても、職務経歴書にはすべての経歴を記載するのが基本ルールです。

転職回数が多いことを欠点として捉えるのではなく、経験が豊富という長所になると考えてアピールしましょう。

また、短期間で退職した理由を明確にし、今後は長く働く意志があることを伝えるのもポイントです。

面接で退職理由を聞かれた際には、前向きな理由を添えて説明できるよう準備しておきましょう。

休職期間がある場合は?

 

休職期間がある場合でも、職務経歴書内であえて触れる必要はありません。

基本的には、勤務していた期間の経歴を中心に記載するのが一般的です。

特に出産や育児、介護などの理由で休職している方も多く、採用に大きな影響を与えることは少ないでしょう。

ただし、長期間のブランクがある場合は面接時に確認される可能性があるため、事前に説明できるように準備しておくことが大切です。

介護職が未経験の場合は?

 

介護職の経験がない場合でも、前職の経験を介護の仕事にどのように生かせるのかを具体的にアピールすることが重要です。

例えば、接客業や営業職の経験があれば、利用者とのコミュニケーション力や気配りを生かせます。

事務職の経験があれば、記録業務やスケジュール管理のスキルを介護現場で役立てることができます。

また、ボランティア経験や家族の介護経験などもアピールポイントです。

応募先の施設や事業所のニーズを考慮しながら、介護に対する熱意を伝えましょう。

履歴書と職務経歴書の自己PRは同じでもいい?

 

履歴書と職務経歴書の自己PRの内容が同じでも問題ありません。

履歴書と職務経歴書の自己PRの一貫性が保たれていると、採用担当者に誠実な印象を与えることができます。

ただし、そのままコピーするのではなく、それぞれの特性に合わせて記載することが大切です。

履歴書では簡潔に要点をまとめて書き、職務経歴書ではより詳しく自分の経験やスキル、実績を掘り下げて記載すると、効果的にアピールできるでしょう。

介護職の経験が少ない場合は?

 

介護職の経験が少ない場合でも、職務経歴書に記載するポイントを工夫することで十分にアピールできます。

例えば短期間のアルバイトや実習、インターンシップなどの経験がある場合は、そこで学んだことや身に付けたスキルを詳しく記載しましょう。

また、将来のキャリアプランや介護職に対する意欲を述べることで、経験が少ないことを補うことができます。

どのような学びを得たのか、挑戦したいことなどを具体的に伝えましょう。

介護職の経験がパートのみでも記載するべき?

 

介護職の経験がパートのみであっても、職務経歴書には記載しましょう。

雇用形態に関わらず、介護職の経験があることは大きな強みになります。

特に、勤務年数が長い場合や特定の業務に精通している場合は、それを具体的に記載するとよいでしょう。

介護の現場ではパートでも重要な役割を担っているため、勤務経験があるだけでもプラスの評価につながります。

パート経験があることを前向きに捉え、どのような業務を担当していたのかを詳しく記載しましょう。

まとめ

本記事では、介護職へ転職を検討している方に向けて、職務経歴書の書き方やルールについて解説しました。

職務経歴書は、今まで経験してきたことを採用担当者に伝えるための書類です。

紹介した書き方と例文を参考にして、見やすい職務経歴書を作成してください。

適切な表現で自身の強みを伝え、希望する介護施設への採用を目指しましょう。