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【ROOTS】同じ「訪問」の仕事に就くことで、より意味のあるものにできるのではないかと思ったんです

【ROOTS】同じ「訪問」の仕事に就くことで、より意味のあるものにできるのではないかと思ったんです

【ROOTS】は、当社で働いている社員の方を紹介するコーナーです。

 

ケアリッツには毎月大勢の方が入社されています。どのような方がどのように活躍しているのか、インタビュー形式で紹介します。これから介護職へ転職を考えている方や、経験は無いものの介護に興味がある方々は、是非参考にしてください!

 

今回紹介するのは 祖師谷事業所 島田 彩佳(シマダ アヤカ)さん

2024年9月に正社員入社。有料老人ホームとデイサービス(通所介護)で長年にわたりキャリアを積んでこられた島田さん。「職場環境には恵まれ続けてきた」と語る島田さんが、なぜ訪問介護への転職を決意したのか。これまで歩んできた道のりから、現在感じていること、そして将来の目標まで、幅広くお話を伺いました。

 

ターニングポイント

-なぜ介護に興味を持つようになったのですか?-

高校二年生の春休みのことです。友人から、「母が勤めている老人ホームに、一緒にボランティアに行ってみない?」と誘われたんです。身近なところに祖父母がいたのでご高齢の方と接することに抵抗はありませんでしたし、「ボランティア活動が内申点にプラスになる」なんていう話を耳にしていたこともあって、参加してみることにしました。ちょうど桜がきれいな時期だったので、ボランティア当日は外出のレクリエーションが企画されていて、一緒にお花見をしながら、入居者さんの手を取って歩いたりしたんですが、その時に、「ありがとう」と言ってもらえたのが胸にジンときて、「介護って、自分が何気なくしたことが誰かのためになる仕事なんだな」って実感したんです。それまでは、特にこれといってやりたいことはなく、進路についてはただ漠然と、「四年制大学を出て、就職をして、事務員か何かをやっていくんだろうな」っていうくらいにしか考えていなかったんですが、ボランティアでの経験をきっかけに目標ができて、福祉の仕事に就くためにはどうすれば良いのかを調べるようになりました。たどり着いた選択肢は、福祉系の学部がある大学で4年間かけて福祉について学ぶか、2年間専門学校に通うか、の二つでした。当時の私には、この2年の差がとても大きく感じられて、「少しでも早く資格を取って介護の仕事に就きたい」という思いから、専門学校への進学を決意しました。私の決断に対して、父は肯定的に受け止めてくれたんですが、母がなかなか首を縦に振ってくれませんでした。なにせ20年以上も前のことなので、介護の仕事というだけで、「大変」とか、「辛そう」というイメージが先行してしまって、「わざわざそんな世界に自分の娘が行く必要はない」って感じていたそうです。それでも、とにかく早く介護の仕事に就きたかった私は、外堀を固めるように母以外の人たちを巻き込みながら説得を重ね、最終的には渋々母が折れるような形で認めてもらうことができました。いざ入学してみると、机上の勉強と実習先で見聞きする実際とのギャップで悩んだり、飲食でのアルバイトがすごく楽しかったりして、「他のサービス業もいいかもしれない」なんて、気持ちが揺れる瞬間もあったんですが、母の反対を押し切ってまで選んだ道だったので、途中で諦めることなく卒業を迎え、どうにか介護の仕事への第一歩を踏み出すことができました。

 

専門職としてのこれまで

-実際に介護の世界に飛び込んでみてどうでしたか?-

初めて就職した先は有料老人ホームでした。途中で結婚や出産があったのでブランクもありましたが、トータルで10年くらい勤めました。長く働くことができた一番の理由は、環境に恵まれていたことですね。師匠と呼べるくらい尊敬できる方について介護のイロハを教えてもらいました。その方は知識や技術だけではなく、施設勤務だからこその働き方に至るまで丁寧に指導してくださり、私が納得できるまでとことん付き合ってくれたんです。おかげでモヤモヤや不安を抱え込むことなく、仕事を続けることができました。様々な人から学ぶことも大切だと思いますが、駆け出しのころだと、選択肢が多くなりすぎて混乱してしまうこともあると思うので、マンツーマンでの指導、育成が功を奏したのだと思います。転職のきっかけになったのは、法人内の組織改革でした。ちょうど産休明けで復職したタイミングで、経営母体が変わって、人事見直しが行われたんです。私は産休前に主任職に就いていたので、原則夜勤なしという勤務形態だったのですが、新体制下では、主任職以上も一定程度夜勤をしなければならないということになり、まだまだ子供が小さく夜勤は厳しかった私は、働き方の相談をせざるを得なくなりました。そこで提示された条件があまりにも残念なものだったので、生活面も考え、新しい環境に移ってみることにしました。ハローワークで求人を調べて、日曜休み、年末年始も休み、リハビリ型だから入浴介助もなくて体への負担も少なそうという理由で、デイサービスに就職することにしたんです。利用されている方は比較的元気な方が多く、しっかり介護をするというよりはサポートするくらいの感じで、施設時代と比べて大分働き方が変わりました。そこでは生活相談員の経験を積ませてもらったんですが、民間のケアマネさん(介護支援専門員)とのやり取りを通して、在宅介護ならではの気付きを沢山得ることができたので、学びの多い時間を過ごさせてもらった気がします。職場内の人間関係も非常に良く、結果的に9年ほど勤めることになりました。ただ、キャリアを積むほど求められることが増えるのに、収入はほぼ横這いという状況が徐々に引っかかるようになっていき、次第に目に見える形での評価が欲しくなったんです。子供も大きくなっていたので、やりがいだけではなくきちんと収入も上げていきたいなと。それで、施設、デイサービスときたので、あとは訪問かな?と思って、訪問介護の求人を調べるようになりました。夜勤がないことももちろん魅力だったんですが、最終的に訪問介護を選ぶ決め手になったのは、我が子の看取りの経験が大きいと思います。ケアリッツに入社する数年前のことですが、子どもに、「神経芽腫」という癌が見つかりました。一度は回復したのですが再発し、命を長らえることは難しいことを知らされて、病院ではなく家で最期を過ごさせてやりたいと、在宅療養のための支援体制を調整していただきました。訪問診療に訪問看護など、「病院でしてもらうことが家でも受けられる」体制を整えていただいたおかげで退院することができ、入院中は面会できなかったお兄ちゃんとも再会させてあげることができました。毎日のように気にかけて訪問してくださっていた先生や看護師さんのサポートもあって、最期を迎えるその時まで、家族全員で過ごすことができたんです。この時の経験を、同じ「訪問」の仕事に就くことで、より意味のあるものにできるのではないかと思ったんです。同じような思いを抱えている方の気持ちが理解できるというのは、私ならではの強みになりますし、なにより、ただ辛いだけの思い出として残すのではなく、これからに生かしていきたいなと。そう思って、訪問介護に進んでみようと決断しました。ちなみに、8月が亡くなった我が子の誕生日なんですが、今でも毎年家族でお祝いをしているんですよ。

 

ケアリッツへの転職

-ケアリッツに転職してみていかがですか-

デイサービスでは見ることができなかった、ご自宅の玄関から先の暮らしに触れることができるので、とてもやりがいが多い仕事だなと感じています。暮らしの全体像が見えるというか、「ああ、こんな風に工夫しながら生活しているんだな」という部分が想像ではなく目の前で見られるので、実際の生活を知ることができて、点と点がつながるような感覚があります。それに、施設と違って、ご利用者の生活リズムに合わせてサービス提供ができるというのも良いなって感じています。あとは、そのご利用者を支えているご家族との直接的なやり取りが新鮮で、最初こそ緊張もしましたけれど、今では訪問ならではの醍醐味だと思って、色々なお話をさせてもらっています。悩みごとの相談なんかもしてもらえるようになってきているので、2年かけて積み上げてきたものが徐々に開花しているように感じています。難しいなと感じるのは、障害を抱えていらっしゃる方へのサービス提供ですね。これまで高齢者介護はたくさん経験してきたので、大抵のケースは培ってきた介護技術を応用しながら対応できるのですが、障害者の方の場合、個々の身体的な特徴や心理的なこだわりが皆さんバラバラなので、今までの経験が通用しないという場面に対峙することが多いです。20年近く介護業界にいても、まだまだ伸びしろがあるんだなと、勉強させてもらうつもりで臨んでいます。それぞれのスタッフが1対1でのサービス提供をして回る業態ですが、コミュニケーションのとりづらさを感じることは特にないですね。メールを活用した情報共有が活発なので、対面でコミュニケーションを取る機会が少ないことで、不具合を感じることはありません。ただ、面識がないご利用者に関しての質問を受けたりすると、サ責(サービス提供責任者)として申し訳ない気持ちにはなります。担当のケアマネさんとのやり取りもあるので、できる限り全てのご利用者に関わり、状況を把握していきたいと思っています。

 

これから

-今後の目標を聞かせてください-

これまでのキャリアの中で、施設の主任職やデイサービスの生活相談員といったポジションを経験してきましたが、今担当しているサ責の業務は、これまで経験してきた仕事とは全く別物だと感じています。例えば、施設やデイサービスで立てる個別介護計画って、そこまで提供するサービス内容がご利用者ごとに違うということが無いので、ある程度共通する内容が多く、作成の流れがつかみやすかったんですが、訪問介護はそれぞれ提供するサービスの項目やその際のポイントがバラバラなので、サービスごとの考え方や計画作成のポイントについては、まだ自分の中で十分に整理しきれていないのが正直なところです。社内には同じサ責でも上位職のポジションが用意されているので、昇格するための試験を勧めていただいたりもしていますが、まだ自分ではそこまで業務習熟度が高いと思うことができていないので、私の性格的にも冒険はせず、石橋を叩きながら着実に前進していきたいと思っています。あとは、マネジメント的なことよりも介護の現場が好きなので、自分の知識や技術を磨いて、ご利用者により良いサービスを提供していけるように、お一人お一人と向き合い続けていきたいなと思っています。とはいえ、仕事一筋なんていうことではなく、家族との時間や、食事を作りながら台所で呑む一杯を楽しんだりしながら、公私ともに充実させていこうと思っています。

 

これと決めたことをしっかりと掘り下げて理解し、納得してから次に進む。そんな誠実さにあふれた島田さん。ご本人は、「そこまで業務習熟度が高いと思うことができていないので」と笑っていらっしゃいましたが、その慎重さや真面目さは、介護の仕事に向き合う姿勢そのものなのだと感じました。実際、お話を伺っている間も、島田さんがいるだけで周囲のスタッフさんが自然と安心した表情になっていたのがとても印象的でした。貴重なお話を、ありがとうございました!