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【ROOTS】流れに身を任せていたら、良い方に良い方に転がって、ここまで来れました

【ROOTS】流れに身を任せていたら、良い方に良い方に転がって、ここまで来れました

【ROOTS】は、当社で働いている社員の方を紹介するコーナーです。

 

ケアリッツには毎月大勢の方が入社されています。どのような方がどのように活躍しているのか、インタビュー形式で紹介します。これから介護職へ転職を考えている方や、経験は無いものの介護に興味がある方々は、是非参考にしてください!

 

今回紹介するのは 東住吉事業所 佐竹 麻里子(サタケ マリコ)さん

2024年1月に正社員入社。「子育てをしながらできる仕事」をキーワードに、介護に限らず様々な職種を経験されてきた佐竹さん。ご縁がつながって今に至っているという佐竹さんのこれまで、そして、これからのことなど、色々とお話を伺ってきました。

 

ターニングポイント

-なぜ介護に興味を持つようになったのですか?-

消去法だったんですよ。もともと人と関わることが好きで、子供のころは年の離れたいとこの子守なんかをよくしていて、自分も楽しい上に大人からは褒められるしっていうことで、最初は保育士になろうと思ってたんです。ただ、短大時代に長男ができたので、そのまま保育士の資格は取らずに学校を辞めたんです。出産してからは、子育てをしながらファストフード店でのアルバイトから始めて、接客業を中心に色々と業種を渡り歩いていたんですけど、2人目を生んだ後、確か27歳くらいのときやったかな、「将来生かせる資格がほしい」って思うようになったんです。その時は午前中だけの歯科助手の仕事をしていたんですけど、小さな歯医者さんで人手が限られていたこともあって、子供に何かあったときに休みづらいなと感じていました。それで仕事の後、ちょこちょこハローワークに通って別の仕事を探していたら、職業訓練のポスターを見つけたんです。講座のリストの中から、子供を保育園に送ってから迎えに行くまでの時間で受講できて、自宅から通えるくらいのところにあるスクールで、って感じで消し込んでいったら、たまたま残ったのがヘルパー2級だったんです。それが今から15年位前の話なんですけど、私たちの世代って、将来なりたい職業に、「介護士」ってワードは上がってこない時代だったので、それまで全く考えてもみなかった資格でした。それでも、私自身がおじいちゃんおばあちゃんっ子やったし、「いずれは自分の身内にも還元できるかもしれないな」と思って、受講してみることにしたんです。いざ通ってみたら、「あれ、私この仕事好きかも」って思うくらい興味深いことばかりで、すっかり夢中になっていました。資格取得の最中に3人目の子がお腹にいるのが分かったので、資格を取ってすぐに働くというわけにはいきませんでしたけど、でもせっかく覚えたことを忘れてしまいたくない気持ちが大きすぎて、産後一月半くらいから、週に1回、一日2件くらいで訪問介護を始めていました。

 

専門職としてのこれまで

-実際に介護の世界に飛び込んでみてどうでしたか?-

資格を取る際に、実習先で実際の介護現場を見させてもらっていましたし、業務内容については、就職してから大きくギャップを感じることはありませんでした。ただ、介護士としてのデビュー戦は今でも忘れられないくらい衝撃的でしたね。介護度の重い(要介護5)、パーキンソン病の女性ご利用者で、結構人を選ぶというか、特定の人にしか心を開かないようなタイプの方のケアサービスに、サ責(サービス提供責任者)さんに連れて行ってもらったんですが、玄関を開けた瞬間にフワッとお線香の香りがしたんです。事前にまったく知らされていなかったんですけど、先月ご主人を亡くされたばかりで、お部屋の中も当然まだ片付けられていないような状態で、そんな時に限って、私ピンク色のジャージのズボンを履いて行っちゃってたんです。当然、「そんな色の服見たくない」、「私のズボンでいいから履き替えて」と、ご本人からしっかりとおりを受けて、挨拶を済ませて直ぐにズボンをお借りして着替えさせてもらいました。その時は正直、「先に言うといてよ!」って内心思いましたけれど、人のお宅にあげさせていただくってこういうことなんだなって、初手からいい勉強をさせてもらえたと今は思っています。それからもちょこちょこそのお宅には伺いましたけれど、元々の性格もあって、あまり打ち解けることが出来ないまま施設に入所されてしまいました。その時にお世話になった訪問介護の事業所は、私以外のヘルパーさんが親世代よりも上の人たちばかりだったので、年齢を重ねてからでもできる仕事なんだなと思い、今のうちにしかできない仕事を経験しておこうと一旦介護の仕事からは離れたんです。そこからは、子供の成長に合わせた働き方ができる職場を選んで、事務職とか飲食店なんかで勤めてきたんですけど、コロナ禍になって出来る仕事が激減してしまって、そんな折に知人から、「もう一回訪問介護やってみない?」って声をかけてもらえたのがきっかけでこの業界に戻ってきたんです。改めて思うのは、「この仕事って、コロナ禍になろうが何だろうがなくならない仕事なんだな」ってことですね。子供が小さかったこともあって、しばらくはパートで、かつ夜勤のない環境でしか働けなかったので、週のうちの半分を訪問介護、半分をデイサービス(通所介護)、休日で特に予定がない日は介護職の派遣業者経由で入浴介助の手伝い、みたいな感じでキャリアを積んできました。そんな日々が2、3年続いて、段々と子供に手がかからなくなってきて、そろそろ正社員で働けるところを探してみようかなと思い、新設される小多機(小規模多機能型居宅介護)に就職することにしたんです。オープニングスタッフ募集ということだったんで、みんなスタートライン一緒だからいいかなって思っていたら、入ってみると介福(介護福祉士)持ちのおつぼね的なスタッフさんがいて、何をするにしてもその人のご機嫌を伺いながらじゃないと事が進まなかったり、差別的な言動みたいなのがあって、その度に疑問に目をつぶりながら働いていました。経験や資格がかわれていたようで、極力波風を立てないようにニコニコしながらやり過ごしていたんですけど、ある時どうにも、「それはちゃうんちゃうかな?」と思ったことがあって指摘してみたんです。そしたらさらっと流されたというか、まともに受けあってもらえないままうやむやにされてしまって、すごく歯痒い思いをしました。それまでは、「子育てもあるし、私はヘルパー2級の資格だけあればいいや」と思っていたんですけど、資格一つでこんなにも発言力が変わってくるのかと思ったら、なんだか急にやる気が出てきて、私も介護福祉士を取ろうって決心しました。そのためには、先ずは受験要件を満たすために実務者研修を修了しないといけなかったんで、スパッと小多機は辞めて、職業訓練の制度を再度活用して、助成を受けながら講習に通いました。昨年、無事に介護福祉士にも合格することができたので、先ずはホッとしています。

 

ケアリッツへの転職

-ケアリッツに転職してみていかがですか-

 

 

なんというか、入社してからずっとストレスフリーなんですよ。今まで働いてきた環境はどこかしこも年齢が上の方ばかりだったんですが、ケアリッツに入ってみたら私以外全員20代!息子世代の人たちと一緒に仕事をさせてもらっているんですけど、みんな仲良くしてくれるし、頼りになるんです。実は、去年の暮れに入院して、一月半くらい休職したんです。療養中、仕事のことはすごく気になったんですけど、「ここで私がメールに返信したりしたら、他の人が同じ状況になった時に休みづらくなる」と思って、体調を整えることだけに集中しました。それもこれも、みんなのことを信頼していたからこそできたことで、本当に良いチームに恵まれて感謝しかないですね。復帰する際は、正直不安の方が大きかったんですけど、不安もわがままも全部含めて管理者に正直な気持ちを話せましたし、その全て受け止めてくれたので、心身ともに万全な状態で帰ってくることが出来ました。

 

転職先を調べていた時に、「ここ給料いいなあ」って最初に気になって見ていたのがケアリッツで、職業訓練先の先生に相談してみたら、求人情報について問い合わせてくれたんです。そしたら、「土日両方出られないとダメみたい」って言われたんです。子育てもあるし、私チアリーディングをやっているんで、練習のある日曜はどうしても空けておきたかったので、一度は諦めていたんです。

結局なかなか決め手がないまま、ファストフード店で転職サイトの情報を一覧にして自分なりにまとめていた時にエージェントさんから電話がかかってきたんです。ほら、ああいうサイトって一度登録すると何回も何回もしつこく電話かかってくるじゃないですか。だからいつもは出ないようにしたんですけど、その時は何となく、「一回くらいは出てみるか」と思って応答したんです。それで色々と条件を相談してみたら、「ケアリッツなんてどうですか?」って、向こうから進めてきたんです。職業訓練先で聞いた話を伝えたら、改めて確認し直してくれて、「土日どっちか出れれば大丈夫です」っていうことになり、今に至っています。私が入社した時は5人だったメンバーが9人まで増えましたが、誰が来ても上手くまとまる良い環境だと思っています。同じことを何回聞いても嫌なそぶり一つ見せずに教えてくれるし、本当に風通しの良い環境で、転職大成功でした!かつてのおつぼねとの出会いも、何の気なしにとったエージェントからのしつこい電話も、今となっては感謝しかないです。今、私シングルなんですが、実務者研修中に彼氏ができて、仕事の理解を得ながら楽しく過ごさせてもらっています。そうなるように決まってたんじゃないかなってくらい、流れに身を任せていたら、良い方に良い方に転がって、ここまで来れました。

 

これから

-今後の目標を聞かせてください-

今サ責として働かせてもらっていますが、着任したとき、サ責業務を担っていたのが、管理者ともう一人いたんですけど、二人とも男性で、見本というか、お手本になるような女性のサ責が身近にいなかったので、かなり手探りでここまでやってきました。それでもうちの事業所は本当にスタッフに恵まれていて、私がやり切れていないことを誰かがそっとやっておいてくれるので、大きなトラブルもなく、サ責として半年務めることができました。おかげさまで大分業務の流れが掴めたので、ここからは、万が一管理者が不在であっても、私がいるから大丈夫!という環境を作っていきたいと思っています。本当に素晴らしいメンバーと一緒に仕事をさせてもらっているので、私もちゃんと頼られる存在になりたいです。自分から手を挙げることはありませんが、もしもいつか管理職の打診があれば、その期待にこたえられるように精いっぱい頑張っていきたいと思っています。ただ、その辺はご縁だと思うので、これまで同様に、その流れが来たらとりあえず乗っかってみようと思います。

 

お子さん達のことを常に第一に考えながら、母として、介護の専門職として走り続けてこられた佐竹さん。常に感謝の気持ちを忘れずに人や状況と向き合い続けてきたことが、良い流れを引き寄せたのでしょうね。明るく前向きに進んでいく姿勢は、同僚のスタッフにとっても、ご利用者にとっても、元気の源になることでしょう。貴重なお話、ありがとうございました!